画像=Devsisters

Devsistersは株主向け説明会を開き、新作の投入計画と収益改善策、株主還元方針を示した。7月末に新作「CookieRun: Crumble」をグローバル展開する一方、採用凍結や子会社の再編、経営陣の報酬返上などでコストを圧縮し、下期の収益改善を目指す。

業界関係者によると、同社は12日、Sungtaek Im最高財務責任者(CFO)主催で株主向け説明会を開催した。説明会は約2時間30分にわたって行われ、その後、同社は公式サイトで主な質疑応答(Q&A)を公開した。

今回の説明会は、少数株主の動きが活発化する中で開かれた。15日時点で同社株は1月の高値から64.9%下落。少数株主プラットフォーム「ACT」を通じて結集した株主の持ち株比率は7.36%に達した。商法上、議決権株式の3%以上を確保すれば、臨時株主総会の招集請求権や株主提案権を行使できる。少数株主側は内容証明の送付や、臨時株主総会での監査選任を予告していた。これに先立ち同社は、Gilhyun Cho代表のほか、Jihoon Lee氏、Jonghoon Kim氏の取締役会共同議長が、経営の安定化が確認されるまで報酬を全額返上する方針を打ち出している。

◆「CookieRun: Crumble」を7月末にグローバル展開、中国は3Qの版号取得を目標

直近の新作は「CookieRun: Crumble」だ。29日に事前登録を始め、7月末のグローバル正式リリースに向けて最終調整を進めている。プロモーションは、説明会とあわせて公開したCookieRun17周年ページを起点に、公式PVの公開とグローバル向けランディングキャンペーンを並行して展開する。

収益モデル(BM)は、CookieとPetを軸にしたコア通貨モデルに加え、広告や広告非表示機能、シーズンパス、特別メンバーシップといった月額型収益を組み合わせる。差別化要素としては、ゲームプレイと連動する「CookieTalk」、シネマティックなカットシーン、ライト層とコア層の双方を狙うデッキビルド型バトルを挙げた。

中国展開を進める「CookieRun: Tower of Adventure」については、2025年3Q中の版号取得を主要目標に据えた。日程は現地当局の審査次第で変動する可能性があるとし、現地パブリッシャーとの提携でリスクを抑える。中核コンテンツは「タワーディフェンス」モードで、PvPはサービス初期の負荷が落ち着いた後、段階的に実装する計画だ。

ローカライズ施策としては、WeChat・QQ連携のソーシャルパーティーシステム、中国の伝統仮面劇をコンセプトにしたオリジナルCookieの開発、春節・端午・中秋を中心とする専用イベントとスキン、オフラインのポップアップストア運営を挙げた。

このほか、Roblox本社の開発陣と協業するTCG「CookieRun Card Collection」、AR技術で日常空間とCookieRunの世界観をつなぐ「CookieRun AR」も開発中という。2026年以降に公開予定の追加新作は、ショートフォームコンテンツの台頭やユーザーの平均滞在時間の減少を踏まえたライトカジュアルジャンルとする。まずは小規模に個別投入して市場性を見極め、リテンションや売上指標を確認したうえで正式ラインアップに組み込む方針だ。

ライブサービス中の「CookieRun: Kingdom」は、第2幕「真実と偽りのアルカナ」のストーリー展開を本格化させ、巻き返しを図る。従来の四半期ごとの大型アップデートから、2週間に1回のストーリー更新サイクルへ移行。アリーナ・チャンピオンズリーグやギルドシステム改編、「無限の迷宮」などの新コンテンツも順次投入する。

第2幕アップデートの過程で生じた最適化の問題については、大型コンテンツの拡充に伴って一時的にシステム負荷が高まったためと説明した。現在は全社の技術リソースを投入して軽量化を進めており、主要指標は回復傾向にあるとしている。

非ゲーム事業の「CookieRun: Braverse Card Game」は、年商100億ウォン超を生み出す非ゲーム部門の中核事業と位置付けた。米国では約1000店舗のカード専門店で取り扱いがあり、年末の独占流通契約終了にあわせて、複数ディストリビューター体制へ移行する計画だ。展開地域も欧州や南米へ広げる。少数精鋭の運営体制と低原価構造を背景に、貢献利益率は5割を超えているという。

◆採用凍結や子会社再編、経営陣の報酬返上で下期の収益改善を狙う

収益改善に向けて同社は、(1)マーケティングROIの最適化(2)人的資源構造の再編(3)AI活用による生産性向上(4)経営陣の報酬返上――の4本柱を示した。1Qのマーケティング費用は、全体資源の約70%を「CookieRun: Kingdom」5周年の大型アップデートに集中投入したとしている。

現在は全社的に採用を凍結し、組織と子会社の統廃合を進めて重複リソースを削減している。経営の安定化が確認されるまで報酬を全額返上する方針については、ガバナンスの透明性を高めるとともに、下期の営業利益改善に向けた体質強化策と位置付けた。

株主還元については、連結営業利益が200億ウォンを超えた場合、当該営業利益の最大10%を上限に実施する利益連動型の方針を維持するとした。2024事業年度には連結営業利益272億ウォンを達成し、これを原資に自己株式を消却して1株当たり価値の向上を図ったとしている。

残る自己株式は、新規プロジェクト開発、主要IPの確保、グローバルM&Aの原資に加え、中核人材への報酬手段であるストックオプションやRSUに活用する方針だ。臨時株主総会の招集要件を満たす持ち株が結集する中、新作のヒットとコスト削減を同時に実現できるかが、株主の信頼回復に向けた焦点となる。

キーワード

#Devsisters #CookieRun: Crumble #株主還元 #収益改善 #中国展開 #AI #TCG
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.