ウォール街でEthereumの機関採用が、試験導入の段階から実運用フェーズへ移りつつある。Etherealize創業者のビベク・ラマン氏がこうした見方を示したと、CoinDeskが13日(現地時間)に報じた。
Etherealizeは、ウォール街の金融機関によるEthereum活用を支援する企業だ。
報道によると、ラマン氏は「大手金融機関は、パブリックブロックチェーンを新興技術ではなく、実際の運用インフラとして捉え始めている」と説明した。さらに「1年半前はPoC段階だったが、現在はインターネットと同様にパブリックブロックチェーンを活用すべきだという認識へ変わってきた」と述べた。
ラマン氏によれば、ウォール街ではステーブルコインが機関市場における最初の主要ユースケースとして定着しつつある。これを起点に、株式や債券、不動産、投資ファンドの資産トークン化を巡る議論も活発化しているという。ステーブルコインや流動性、機関向け流通の分野でEthereumが築いたネットワーク効果が、伝統的な金融機関の参入を後押ししているとの見方を示した。
一方で、こうした機関投資家の関心の高まりは、ETH価格にはまだ十分反映されていない。ラマン氏はその理由について、「機関向けの営業サイクルは特に長い。基盤整備は終わったが、資産のオンチェーン移行はまだ本格的に表面化していないだけだ」と説明した。
その上で、より多くのトークン化資産がオンチェーンに移れば、市場はネットワークの保護資産としてのETHの役割を改めて評価するようになるとの見通しを示した。
ラマン氏は、Ethereum財団に向けられている批判についても反論した。財団が中央集権的な調整役を担わないことは欠陥ではなく強みだとした上で、「金融システムの基盤インフラを特定の主体が支配すべきではない」と強調した。
また、財団はセキュリティや検閲耐性、プライバシー、オープンスタンダードといった中核的な価値を守りながら、ゼロ知識技術や量子耐性などの長期課題に注力すべきだと述べた。