今週の韓国株市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果と米イラン交渉の行方をにらみながら、相場の方向感を探る展開となりそうだ。先週はサーキットブレーカーやサイドカーが相次いで発動するなど値動きの荒い局面が続いたが、週後半には地政学リスクの後退期待を背景に投資家心理がやや持ち直した。
韓国市場は12日に大きく反発した。KOSPIは前日比4.63%高の8123.62、KOSDAQは3.22%高の1029.05で取引を終えた。米国とイランの合意期待が意識され、リスク資産への選好が戻った。
前日の米国株式市場も反発した。米イラン交渉への期待を背景に、S&P500は1.8%高、ナスダックは2.5%高となった。フィラデルフィア半導体株指数も7.9%上昇。原油、金利、ドルがそろって下落し、相場の重しがいくぶん和らいだ。
もっとも、市場の変動性が完全に後退したわけではない。KOSPIのサイドカー発動回数は年初来25回に達し、2008年の世界金融危機以降で最多となった。KOSPI200ボラティリティ指数(VKOSPI)も一時91.23まで上昇し、過去最高水準を記録した。相場が急騰と急落を繰り返す不安定な局面にあることを示している。
外国人投資家の資金フローもなお不安材料だ。外国人は5月7日以降、KOSPIで24営業日連続の売り越しとなり、過去4番目の長さを記録した。12日には買い越しに転じたものの、流れが定着するかは見極めが必要だ。個人投資家が信用取引や未収金を伴う取引を増やして外国人の売りを吸収してきただけに、指数が再び崩れれば反対売買の負担が膨らむ可能性もある。
今週最大のイベントはFOMCだ。結果は現地時間17日、韓国時間では18日未明に明らかになる見通し。市場では政策金利の据え置きがメインシナリオとみられているが、記者会見の内容次第では投資家心理が大きく揺れる可能性がある。足元では米国の雇用や物価関連の指標が市場予想を上回っており、金融政策を巡る不透明感は強まっている。
市場では、FOMCがかえって不確実性の低下につながるとの見方も出ている。市場がすでに金利負担を相応に織り込んでいるため、米連邦準備制度理事会(FRB)が過度にタカ派のメッセージを打ち出さなければ、買い安心感につながる可能性があるという見方だ。今後の金融政策の方向性に関する手掛かりが示されるかが焦点となる。
米イラン交渉の行方も引き続き重要な材料だ。トランプ米大統領がイランとの合意可能性に言及したことで、原油は下落し、米国債利回りとドルも落ち着きを取り戻した。
実際に交渉が妥結すれば、原油価格の安定は物価負担の緩和につながる可能性がある。金利上昇圧力を抑え、グロース株や半導体株には追い風となり得る。
一方で、交渉が再び不透明になれば、市場のボラティリティは強まりかねない。ホルムズ海峡を巡る懸念や供給不安が再燃すれば原油が上昇し、物価と金利の重しとなる。株式市場がこれまで金利と原油の動きに敏感に反応してきただけに、交渉関連のニュース次第では取引時間中の値動きが大きくなる可能性がある。
業種別では、循環物色の可能性にも注目が集まる。足元の調整を経て、化学、エネルギー、鉄鋼、機械、証券、建設、造船、非鉄・木材、商社・資本財などは、業績に照らして割安圏に入ったとの見方が出ている。短期的には半導体一辺倒ではなく、業績に対して株価の出遅れ感が残るセクターにも目配りする戦略が有効とされる。
4〜6月期(第2四半期)の決算シーズンも、相場の次の方向性を左右する材料となる。来月上旬のSamsung Electronicsの暫定業績発表を皮切りに、業績見通しの上方修正が広がるかどうかが本格的に注目される見通しだ。半導体、自動車、二次電池、電力機器、造船、防衛関連は、今回の調整を経てバリュエーションの過熱感が和らいだセクターとして挙げられている。
来週の相場は結局、FOMCと米イラン交渉という2つの変数を消化する過程となりそうだ。交渉が実際に妥結し、FRBのメッセージが市場想定の範囲内に収まれば、KOSPIは上昇基調の回復を試す展開も視野に入る。逆に金利負担が再び強まったり、原油が反発したりすれば、変動の大きい相場が続く可能性が高い。
Daishin Securitiesのイ・ギョンミン研究員は「来週の6月FOMCの結果次第では一段の上振れ・下振れを想定する必要があるが、これを起点に上昇トレンドを再開する可能性がある」としたうえで、「業績見通しの上方修正はKOSPIの上昇圧力を高め、上値余地を広げるだろう」と述べた。