写真左から、Hyundai Steelのイム・ヒジュン戦略企画事業部長、LNFplusのクォン・ヒョグォン生産技術本部長。京畿道(キョンギ道)のHyundai Steel板橋オフィスでMOU締結式を行った(写真=LNFplus)

L&F子会社のLNFplusは2日、Hyundai Steelとリチウムリン酸鉄(LFP)正極材向け酸化鉄の供給協力に関する業務協約(MOU)を締結したと発表した。前駆体レス工法によるLFP正極材の開発を進め、2028年1〜3月期の量産開始を目指す。

両社は、LFP正極材の製造に使う酸化鉄の供給で協力する。LNFplusは、Hyundai Steelから調達する酸化鉄を前駆体レス工法の開発に活用する方針だ。今回の協業により、開発に必要な原料調達基盤を整える。

前駆体レス工法は、鉄鋼産業の副産物である酸化鉄をリチウム、リン酸原料と直接反応させて正極材を製造する方式。従来のLFP正極材製造で必要だったリン酸鉄前駆体の工程を省けるのが特徴だ。LNFplusはこの工法を通じて、工程効率とコスト競争力の向上に加え、前駆体に偏っていた原料調達構造の多様化も図る。

同社は2028年1〜3月期の量産開始を目標に技術開発を進めており、LFP工場内で量産スペースの確保も進める。製品性能と製造競争力の確保に重点を置き、開発・検証の進捗に応じて量産への適用を段階的に拡大する計画だ。

LNFplusは、L&FのLFP正極材の生産・販売を担う100%子会社。2026年7〜9月期末に年産3万トン規模で量産を開始し、北米のエネルギー貯蔵システム(ESS)向けに複数顧客へ供給している。2027年上半期までに最大年産6万トンの生産能力を確保する予定で、圧縮密度2.50g/cc以上の第3世代LFP正極材を武器に、ESSと普及価格帯EV市場に対応する方針だ。

LNFplusのクォン・ヒョグォン生産技術本部長は「今回の協約は、次世代の前駆体レス工法の開発に必要な原料供給協力の基盤を整えた点に意義がある」とコメント。「LFP正極材の量産能力拡大とともに、原料と工程技術の高度化を継続し、差別化した製品競争力と安定供給体制の確立を通じて、グローバル顧客の需要に対応していく」と述べた。

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