Samsungは10月31日、AI時代の経営戦略をテーマに、OpenAIのSam Altman CEOを招いたグループ経営陣会合を京畿道竜仁のSamsung人材開発院で開いたと発表した。会合にはグループ各社の経営陣50人余りが出席し、Samsung Electronics副会長のチョン・ヨンヒョン氏やSamsung SDI社長のチェ・ジュソン氏ら、電子、金融、バイオなど各事業の幹部が参加した。
会合のテーマは「AIが変える次の10年、企業の選択」。AI技術の進化の方向性や活用法に加え、新市場や事業機会について意見を交わした。AIが企業の意思決定や組織運営をどう変えるのか、経営陣に求められる資質や能力も議題となった。Samsungは、経営陣のAIへの理解を高めるための研修の一環として企画したと説明している。
Samsung Electronicsは2025年10月、OpenAIとグローバルAIインフラ構築に向けた協力意向書(LOI)を締結した。その後は、OpenAIの大規模AIデータセンター構築事業「スターゲート」プロジェクトに向け、メモリ半導体の供給を進めてきた。同じ時期にSamsung SDSはAIデータセンターと法人向けAIサービス分野での協力を、Samsung C&TとSamsung Heavy Industriesは海上浮体型データセンターの共同開発を、それぞれ進める方針を示している。Samsung Electronics会長のイ・ジェヨン氏は2026年7月、米サンフランシスコのOpenAI本社を訪問した。
会合に先立ち、経営陣は生成AIの実践型研修も受講した。6月に実施した初回のAI集中研修から4カ月ぶりの追加プログラムという。研修では、分散していた経営資料をAIで整理し、各自のナレッジベースを構築したうえで、意思決定にAIを活用する手法を学んだ。Samsungは、AI時代の競争力は経営陣の判断力と実行力に左右されるとして、経営トップ自らがAIを学ぶ企業文化の定着を進めている。
Samsungは6月以降、研究開発、生産、マーケティング、支援業務全般にAIを導入する「AI大転換」を進めている。これまでに役員約2300人が研修を受けており、2027年2月までに一般社員を含む全従業員へ対象を広げる計画だ。各関係会社に設置したAI専任組織は、AIを活用して業務や事業の進め方を変革するAX戦略を策定し、データとAIモデルの運用を支援している。外部の生成AIサービスの業務利用も拡大しており、関係会社ごとのAXの成果を点検しながら、実行課題を具体化していく方針だ。