XRP(写真=Shutterstock)

XRPの11月平均収益率が80.2%に達するとの統計がある一方で、実際の値動きを示す指標としては偏りが大きいとの見方が出ている。過去13年の中央値はマイナス10%にとどまり、足元の相場も軟調だ。

ブロックチェーンメディアのU.Todayが10月31日(現地時間)に報じた。CryptoRankのデータでは、XRPの11月平均上昇率は80.2%となっているが、この数字は2013年の531.9%高と2024年の281.7%高が大きく押し上げたものだという。

実際には、多くの年でXRPは11月を軟調に終えている。平均値だけを見ると強気に傾きやすいが、分布の中心をみる中央値はマイナス10%で、相場の実勢とは開きがある。

足元の値動きも、こうした統計上の強気イメージとは温度差がある。XRPは10月に15.7%下落し、第4四半期の騰落率も現時点で16.3%のマイナスとなっている。価格は主要サポートとされる1.30ドルを下回り、1.25~1.26ドル近辺で推移しており、短期的には下落基調が続いている。

もっとも、中央値も絶対的な判断材料ではない。観測期間が13回と限られるうえ、市場構造そのものも変化しているためだ。特に2025年11月中旬にはXRP現物ETFが登場し、従来の相場サイクルにはなかった機関投資家の流入経路が生まれた。このため、過去の統計だけで今年11月の値動きを説明するのは難しい。

短期的な需給悪化要因としては、11月1日にRippleのエスクローウォレットから10億XRPがアンロックされたことも挙げられる。ただ、全量が市場に放出されるわけではない。Rippleは通常、6億~8億XRPを再びエスクローに戻す運用を続けており、実際の流通増加分は2億~4億XRP程度にとどまる可能性が高い。

さらに、Binanceのセキュリティ事故後には、12億9000万ドル(約1,935億円)超のロングポジションが強制清算された。第3四半期にXRPが48%上昇し、直近4年で最も強い第3四半期となった反動もあり、足元の調整局面には利益確定売りも反映されているとみられる。

一方で、下落シナリオだけが意識されているわけではない。市場の過度なレバレッジが一部解消され、資金調達率がマイナス圏にとどまるなかで未決済建玉の急回復が起きなければ、ショートスクイーズが発生する余地もある。この場合、1.30~1.32ドル帯を再び試す可能性が高まる。

目先の分岐点も比較的明確だ。1.20~1.17ドル帯を下抜ければ、心理的節目の1ドル、さらに直近安値の0.98ドルが次の下値メドとなる。逆に1.30~1.32ドル帯を回復し、週足終値ベースで定着できれば、上昇基調への復帰も視野に入る。11月のXRP相場は、過去の平均収益率よりも、当面の需給と流動性、主要価格帯を維持できるかがより重要な材料になりそうだ。

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