KTは2日、Samsung Electronicsと共同で、スウォンのKTウィズパークにおいてデジタルツイン「AI Cell Twin」を活用した無線ネットワークの自律運用技術を実証したと発表した。ホームゲームで技術を適用した結果、基地局間のトラフィック偏在を最大34%改善したという。
AI Cell Twinは、実際の無線ネットワークを仮想空間上に再現するKTのネットワーク向けデジタルツイン基盤だ。利用者の通信利用パターンやトラフィックの変動を仮想環境で再現し、複数のネットワーク運用シナリオを事前に検証できるとしている。
両社が共同開発した自律運用技術は、AI Cell Twinを基盤にAIが最適な運用方針を導き出し、仮想環境で検証したうえで実際のネットワークに適用するもの。利用者の分布や利用パターン、ネットワークの状態、体感品質などを総合的に分析して最適化案を決める点が特徴だ。
両社は7月から約3カ月にわたり、KTウィズパークで技術実証を進めた。KTによると、野球場は多数の観客が一時的に集中するため無線データ通信量が急変しやすく、ネットワーク最適化技術の検証に適した環境だという。
実証では、ホームゲームでは特定の基地局へ集中していたトラフィックを周辺基地局へ分散させた。その結果、基地局間のトラフィック偏在は最大34%改善し、特定基地局への集中負荷も最大16%低下した。AI Cell Twinによる予測結果も、実際の無線ネットワークで観測されたデータと高い水準で一致したとしている。
Samsung Electronicsのサムスンリサーチ次世代通信研究センター長(副社長)、チョン・ジングク氏は「両社は、デジタルツインを活用した事前検証を通じて、最適化案を実網に適用できる技術を開発した。ネットワーク運用の効率化と利用者の体感品質の向上を両立する未来の通信技術として、今後もネットワーク革新をリードしていく」とコメントした。
KTネットワーク部門未来ネットワークラボ長(専務)のイ・ジョンシク氏は「今回の実証により、AI Cell Twinベースの自律運用技術が商用ネットワークに適用可能であることを確認した。変化するネットワーク環境に能動的に対応し、より良い通信品質を提供する自律運用ネットワークの実現を目指す」と述べた。