XRPの焼却量が10月末に急増したものの、相場の反発にはつながっていない。XRPLでは取引手数料として徴収したXRPを自動的に焼却する仕組みを採っているが、市場では外部不安を背景にリスク回避姿勢が続き、価格は軟調に推移している。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが10月31日に報じたところによると、10月30日にXRP Ledger(XRPL)で取引手数料として焼却されたXRPは計1644枚だった。
背景には、XRPLの手数料連動型の焼却メカニズムがある。XRPLでは、ネットワーク上で取引が処理されるたびに少額のXRPを手数料として徴収し、その分を自動的に焼却する。一定のスケジュールでトークンを焼却する方式を採るブロックチェーンとは異なり、取引量に応じて焼却が常時発生する点が特徴だ。
累計の焼却量は1442万3678XRPで、総供給量に占める割合は約0.014%にとどまる。ネットワーク利用が活発になれば焼却量は増えるが、今回は価格の反発材料にはならなかった。10月末時点でもXRP相場は軟調だったという。
価格低迷の背景としては、市場内外の不安が挙げられる。Binanceで63億ドル規模のハッキングが発生し、投資家心理を冷やした。その後、同社は盗難資産価値の約90%に当たる金額を補填したと明らかにしており、全額補償に向けた進展が市場不安を一部和らげる要因としても注目された。
一方、ネットワーク利用や投資商品関連の指標は2026年第3四半期に改善した。XRPの公式X(旧Twitter)アカウントによると、同四半期のXRPL上のステーブルコイン規模は前四半期比25.2%増の10億3000万ドルだった。XRPの現物ETPへの純流入額も同39.6%増の3億5530万ドルとなった。
決済量は4.3%増の428億2000万XRP、ネイティブDEXの取引高は20.2%増の6億1480万ドルだった。トークン化実物資産の価値は29.2%増の4億9870万ドルとされた。これには、Avivaの投資家がBNY Mellonと立ち上げたトークン化ファンドも反映されたという。
ネットワーク利用の拡大や投資商品の資金流入は続いたものの、短期的な価格動向は外部の悪材料や投資家心理に左右された。焼却量の増加や第3四半期の各種指標の改善にもかかわらず、10月末のXRP相場では市場全体のリスク回避姿勢が重荷となった。