XRP(写真=Shutterstock)

XRPは200日移動平均線を割り込み、短期的な下値警戒感が強まっている。Binanceを巡る報道に加え、米インフレ指標と米連邦準備制度理事会(FRB)の金利判断が重しとなり、相場は一時1.19ドルまで下落した。市場の関心は、次の下値支持線として意識される50週移動平均線を維持できるかどうかに移っている。

ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、XRPは1日(現地時間)までの取引で、8月以来初めて200日移動平均線を下回った。Binanceのハッキング被害を巡る報道や、米国の物価・金融政策を材料視した売りが重なり、先週の下げが加速した。

下落は、Binanceのハッキング被害に関する報道後に勢いを強めた。報道では、被害総額は63億ドル(約9450億円)に達し、このうちXRP関連は約3億ドル(約450億円)とされた。過去最大規模の暗号資産盗難事件との見方が広がり、主要暗号資産は総じて軟調に推移した。

XRPは急落局面で1.22ドルまで下げて200日移動平均線を割り込み、先週金曜日には1.19ドルまで値を下げた。

マクロ環境も相場の重荷となった。個人消費支出(PCE)物価指数は前月比0.5%上昇、前年同月比では3.6%上昇し、FRBの目標とする2%を上回った。政策金利の据え置き公表直後にインフレ指標が示されたことで、投資家はリスク資産全般の持ち高を調整した。

市場では、XRPの短期モメンタムが鈍化したかどうかを見極める局面との見方が出ている。

今後の焦点は、週足ベースの支持線として意識される50週移動平均線を維持できるかどうかだ。トレーダーの間では、この水準を保てれば強気基調がなお残る可能性があるとの見方がある。

一方、同水準を明確に割り込めば、下値の目安は1ドル、場合によっては0.98ドルまで広がる可能性がある。反対に週足の支持線を守れば、1.70ドルまで反発する余地があるとの指摘もある。

市場は今後公表される雇用関連指標にも注目している。特に金曜日に予定される10月の非農業部門雇用者数が、相場の変動性を一段と高める可能性があるとの見方が出ている。

足元の暗号資産市場は、ハッキング被害という悪材料と、物価・金利を巡るマクロ要因の双方に反応している。短期的な値動きは、マクロ指標の内容と投資家のリスク選好が持ち直すかどうかに左右される公算が大きい。

Binanceの追加対応も相場変動要因として注目される。共同創業者のHe Yi氏は、自己資金63億4000万ドル(約9510億円)を投じてXRPやRLUSDなど主要暗号資産を購入したと明らかにした。あわせて、XRPとRLUSDを含む主要資産について、顧客預かり資産の全額を準備金で裏付けていると説明した。

こうした状況を踏まえると、XRPは短期的には200日移動平均線を回復できるかが焦点となる。中期的には、50週移動平均線を維持できるかどうかが重要な分岐点となりそうだ。

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