サトシ・ナカモトのイメージ写真。写真=Shutterstock

ビットコイン白書の公開から18周年を迎え、暗号資産業界でその原点を振り返る動きが広がっている。総発行枚数2100万枚という供給上限と、中央機関に依存しない非中央集権の設計思想が、改めて注目を集めている。

ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、サトシ・ナカモトは2008年10月31日、「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」と題する9ページの白書を公開した。既存の金融機関を介さず、個人間で価値を直接移転できる電子現金システムを示した文書だ。

この白書は、翌2009年1月のビットコインネットワーク始動の土台となった。同月にはジェネシスブロックが採掘され、最初のブロックが生成された。ビットコインは、中央機関の管理を受けないデジタル資産という新たな概念を提示し、その後の暗号資産やブロックチェーンサービスの拡大にも影響を与えた。

18周年を受け、業界各社や関係者はXに記念メッセージを投稿した。マイケル・セイラー氏は「ビットコイン白書の日を祝う。18年」と投稿。Coinbaseは「21,000,000. Never more.」として供給上限を強調し、「すべてを変えた日」と振り返った。

Tetherも、サトシ・ナカモトが2008年10月31日に9ページの文書でビットコインを世に示したと紹介した。Upholdはこれを「既存の金融システム全体に挑戦した9ページ」と表現した。

今回、業界が共通して焦点を当てたのは、ビットコインの供給上限だ。総発行枚数は2100万枚に設定されており、法定通貨のように中央銀行や特定機関が供給量を調整する仕組みとは異なる。あらかじめ定められたルールに沿って新規発行量が減少していく点が、ビットコインの希少性を支える特徴とされている。

ビットコインは、2009年のネットワーク開始当初こそ、公式な市場価格も定まっていない実験的な段階にあった。その後、取引所や投資インフラの拡充を背景に、世界のデジタル資産市場を代表する資産へと成長した。足元では、暗号資産市場にとどまらず、上場投資信託(ETF)を通じて伝統的な金融市場との接点も広がっている。

CoinMarketCapによると、ビットコインは現在7万7310ドルで取引されており、時価総額は約1兆5500億ドルとなっている。

白書公開から18年を迎えた現在も、ビットコインの根幹にあるのは、2100万枚に制限された供給上限と、中央機関に依存しない運用構造だ。今回の節目は、ビットコインがどのような設計思想から出発したのかを改めて確認する機会となっている。

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