ベトナムで電動二輪販売を急拡大するVinFast。写真=Shutterstock

ベトナムの二輪市場で電動化が急速に進み、Hondaが主導してきた競争構図に変化が出始めている。新車販売の約3台に1台を電動二輪が占めるなか、ベトナム企業VinFastが販売を大きく伸ばし、首位Hondaを追撃している。

Electrekが1日(現地時間)までに報じたところによると、2026年1~9月のベトナムのオートバイ・スクーター販売台数は302万1373台と、前年同期比25.9%増だった。

このうち電動二輪は97万3247台で、前年同期比90.5%増。新車販売に占める比率は32.2%に達し、電動モデルの存在感が一段と高まった。

メーカー別では、Hondaが首位を維持した。ただ、販売の伸び率は8.4%にとどまり、市場全体の拡大ペースを大きく下回った。販売台数は増えたものの、市場シェアは低下した。

これに対し、VinFastは前年同期比152.1%増と大きく伸び、2位に浮上した。Yamahaは23.2%増で3位、中国の電動二輪メーカーYadeaは53.4%増で4位だった。上位4社のうち2社を電動二輪専業メーカーが占め、日本勢中心だった市場の勢力図が変わりつつある。

背景には、政府の環境配慮型交通政策がある。ベトナムでは都市部の大気汚染対策として内燃機関二輪への規制が進められており、首都ハノイでは都心部の一部でガソリン車の走行を制限する案も示された。

VinFastなどの現地メーカーは、電動スクーターや電動バイクのラインアップ拡充を進めており、消費者の選択肢も広がっている。内燃機関中心だった市場で、電動二輪の普及が加速している格好だ。

もっとも、Hondaは依然として圧倒的な首位を維持しており、電動二輪の成長だけで既存の競争力が大きく揺らいだとみるのは早い。

Electrekは「ベトナムの事例は、電動二輪の大衆化が既存の市場支配力をどう変え得るかを示している」としたうえで、「Hondaなど日本メーカーの電動化対応のスピードが、今後の競争力を左右する」と伝えた。

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