SemiFiveのチョ・ミョンヒョン代表(写真=SemiFive)

SemiFiveは29日、米国のAIファブレス企業と次世代AI推論アクセラレータの開発契約を締結したと発表した。契約額は703億ウォン(5200万ドル)。北米で初となる「スペック・ハンドオフ」方式の案件を受注した。

スペック・ハンドオフは、顧客が必要な性能や基本仕様を提示し、SemiFiveが詳細設計からパッケージング、テスト、量産、ソフトウェア開発までを一括して担う方式だ。従来のターンキー方式が、顧客側で設計を固めた後の工程支援が中心だったのに対し、同方式では仕様策定後の段階から量産までを同社が主導する。

同社によると、今回の契約は単一案件として過去最大規模。2025年の年間受注額1684億ウォンの4割強に当たり、2026年上半期の新規受注額1189億ウォンに対しても約6割の規模となる。SemiFiveは今回の受注を足掛かりに、北米市場でのプレゼンス拡大とグローバルASIC市場での技術競争力強化を狙う。

今回の案件では、次世代の低消費電力DRAM規格「LPDDR6」を採用し、メモリ消費電力の抑制を図る。あわせて、高速インタフェースの「PCIe Gen5」により、大規模データ転送時のボトルネックを抑える。さらに、最大800平方ミリの大型ダイ案件を手掛けてきた経験を生かし、演算性能と動作安定性を両立する設計を進める方針だ。

同社は2027年上半期にテープアウトを実施し、2028年からグローバルのハイパースケーラーおよびクラウドサービスプロバイダー向けに量産へ移行する計画としている。

チョ・ミョンヒョン代表は「AI推論市場の急拡大に伴い、顧客のサービスやワークロードに最適化したカスタム半導体の需要も本格的に伸びている」とコメントした。その上で、「今回の次世代推論アクセラレータを着実に商用化し、グローバルのハイパースケールインフラ市場で不可欠なカスタム半導体開発パートナーとしての地位を確立したい」と述べた。

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