Teslaの2026年3Q(第3四半期)の車両納車予想が、ウォール街で大きく分かれている。主要金融機関6社の予想レンジは42万1758台〜48万2000台に広がり、最大で6万台超の開きが出ている。Teslaは10月2日に3Qの生産・納車実績を発表する予定だ。
EV専門メディアのElectrekが28日(現地時間)に報じた。Teslaは現時点で、自社集計によるアナリスト・コンセンサスを公表していない。2Qには、実績発表の6日前にコンセンサスを開示していた。
金融機関別の予想では、J.P.モルガンが48万2000台、Barclaysが47万5000台、UBSが47万台、StoneXが44万6500台、ゴールドマン・サックスが43万5000台、キャンター・フィッツジェラルドが42万1758台。6社の中央値は約45万8000台となる。
市場予想にも幅がある。Visible Alpha集計のコンセンサスは、時点によって44万9000台〜45万4000台で推移した。Bloomberg集計のコンセンサスは46万6000台。予測市場Kalshiでは、47万台前半〜半ばの納車を見込む水準で取引されている。
もっとも、足元では予想の下方修正が目立つ。ゴールドマン・サックスは9月16日、従来予想を5万5000台引き下げた。J.P.モルガンも同日に3万4000台下方修正している。キャンター・フィッツジェラルドは主要機関の中で最も弱気の見通しを示した。
背景には、主力市場である米国と中国の8月販売の低迷がある。米国の8月販売は約4万0816台で前年同月比26%減、中国の小売販売は5万47台で同12.4%減だった。
一方で、中国では小売販売が弱い半面、輸出は増加している。Electrekによると、北米ではEV販売が落ち込む一方、欧州では販売が底堅く推移しているという。
3Qの納車台数は、前年同期を下回る公算が大きい。Teslaは2025年3Qに49万7099台を納車し、四半期ベースで過去最高を記録した。当時は、2025年9月30日に終了予定だった米国の連邦EV税額控除(7500ドル、約113万円)を見込んだ需要が集まっていた。
今回示された6社の予想はいずれも前年同期実績を下回る。最も強気のJ.P.モルガン予想でも前年同期比約3%減、中央値の45万8000台では同約8%減、最も低いキャンター・フィッツジェラルド予想では同約15%減となる。
前四半期比でも、多くの予想は減少を見込む。Teslaの2026年2Qの納車台数は48万126台で、3Qがこれを上回るとみているのは主要6社の中ではJ.P.モルガンだけだ。
もっとも、直近のTesla納車予想は必ずしも精度が高くなかった。Teslaが自社集計した2Qのコンセンサスは40万6024台だったが、実際の納車台数は48万126台と、約7万4000台上振れた。Electrekによると、当時はKalshiの参加者予想の方が実績に近かったという。
今四半期の最終盤では、9月下旬の販売回復の有無も焦点となる。Teslaは中国で需要喚起を狙って値引きを実施しており、通常は四半期最終月に販売が伸びやすい。このため、値引きの効果が3Qの最終的な納車台数を左右する可能性がある。加えて、中国からアジア太平洋地域や欧州連合(EU)向けの輸出台数も、納車実績を押し上げる要因として注目されている。