写真=韓国金融投資協会

韓国の証券業界が、信用融資の増加に伴う投資家損失や反対売買リスクの抑制に向け、自主的な管理強化に乗り出す。総合金融投資事業者の与信残高の上限を自己資本の90%以内に引き下げるほか、信用融資の最低保証金率も50%に引き上げる。

韓国金融投資協会は9月23日、総合金融投資事業者10社とともに、市場変動の拡大に備えた投資家保護に向け「信用融資の自主的な管理強化策」を実施すると発表した。9月21日に開いた各社の最高リスク管理責任者(CRO)会議で取りまとめたという。

まず10月1日から、総合金融投資事業者の信用融資を含む与信残高を、自己資本の90%以内で管理する。現行法令で認められている上限は自己資本の100%で、これを10ポイント引き下げる。

信用融資の最低保証金率についても、現行より5ポイント高い50%に引き上げる方針だ。システム対応や全証券会社での同時実施が必要なため、業界内の協議を経て年内の適用を目指す。

あわせて、特定銘柄に信用融資が過度に集中するケースへの管理も強化する。

10月19日からは、特定銘柄向けの信用融資が各証券会社の信用融資残高全体の15%を超えた場合、当該証券会社が独自の管理策を設け、15%以下への是正を進める。具体策としては、個人ごとの信用融資上限の引き下げや保証金率の引き上げなどを想定している。

市場へのショックを抑えるため、措置の適用対象は既存の投資分ではなく新規分とする。市場環境や制度導入の影響を踏まえ、必要に応じて特定銘柄向け信用融資の比率基準を15%から10%へ追加で引き下げる案も、年内に検討する可能性があるとした。

上限引き下げの具体的な水準や管理方法は、顧客構成やリスク管理体制などを踏まえて証券会社ごとに定める。韓国金融投資協会は、各社の実施状況を定期的に点検する。

また、与信上限の90%ルールや最低保証金率の引き上げといった措置については、総合金融投資事業者以外の証券会社にも適用できるよう、業界と協議を進める計画だ。

今回の措置は、信用融資が急増した場合、株式市場の変動が拡大する局面で投資家損失と反対売買リスクが同時に高まるとの判断に基づく。

韓国金融投資協会のチョン・ソンデ証券・先物本部長は「過度な信用融資の利用は、相場変動が拡大する局面で投資家損失を膨らませるおそれがある」としたうえで、「業界の自主的かつ先手を打った管理を通じて投資家を保護し、信頼できる資本市場の環境整備につなげたい」と述べた。

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