Striveが、ビットコイン保有量を約12週ごとに倍増し得るペースで買い増していることが分かった。資金は普通株と優先株を活用したATMプログラムで確保しており、今後は流動性管理に加え、10月に満期を迎えるワラントの動向も注目点となる。
Bitcoin Magazineが22日(現地時間)に報じたところによると、Striveのジェフ・ウォルトン最高リスク責任者(CRO)は最近の対談で、同社のビットコイン買い増し戦略や資金調達手法、流動性管理の考え方を説明した。
ウォルトン氏は、現在の買い増しペースについて、ビットコイン保有量をおよそ12週間ごとに倍増できる水準にあると述べた。直近1カ月では同社株がRussell 2000構成銘柄の中でも強い値動きを示し、バランスシートの規模も25億ドルを超えたという。
ビットコイン購入の主な原資は、普通株と優先株を通じたATM(At-the-Market)プログラムだ。ウォルトン氏は、2種類のATMを活用して実際のビットコイン買い増しに必要な資金を調達していると明らかにした。株式発行で確保した資本を購入資金に充てる仕組みだ。
同社は買い増しペースを維持する一方で、流動性管理も重視している。ウォルトン氏は、24時間365日取引されるビットコインのオンチェーン市場について、株式市場よりも一部ではモデル化しやすい可能性があるとの見方を示した。
投資判断では、ハードルレートを25〜50%に設定し、資本コストや配当、実際の取得価格などをあわせて考慮しているという。
対談では、ビットコインを約8万6000ドル(約1290万円)近辺で購入している点にも触れた。単に保有量を増やすのではなく、調達コストや購入価格、資本効率を総合的に見極めながら購入ペースを決めているという。
今後の財務構造に影響し得る要因としては、ワラントを挙げた。Striveは10月13日に満期を迎える7億ドル規模のワラントを抱えている。
ウォルトン氏は、このワラントが行使された場合、同社のレバレッジ構造や今後活用し得る金融商品の設計に大きな変化が生じる可能性があると述べた。一方で、具体的な後続商品については明らかにしなかった。
市場環境については警戒感も示した。ウォルトン氏は、足元の金融市場では、金融システム全体に及ぶ信用リスクが十分に価格へ織り込まれていないと指摘した。
市場が過小評価している要素としては「システミックな信用イベント」を挙げ、流動性の悪化や信用ショックの可能性を注視しているとした。
また、ビットコイン市場で従来意識されてきた4年サイクルにも変化が出ているとの見方を示した。従来の4年サイクルは根本から揺らいでいるとし、今後のビットコイン市場では信認と流動性の検証が重要になると強調した。
Striveは、ビットコイン保有量の拡大だけを追っているわけではない。普通株と優先株のATMによる資金調達、ワラント行使の可能性、流動性管理を同時ににらみながら、購入規模を広げている。
今後は、現在のペースで保有量の拡大を続けられるかに加え、10月のワラント満期後に資金調達手法やレバレッジ構造がどう変化するかが焦点となる。