Z世代は、暗号資産取引所で株式系商品に投資する際、ミレニアル世代やX世代に比べて売買頻度が低い一方、レバレッジ商品よりETFや個別株を積み増す傾向が強いことが分かった。Binance Researchの調査で明らかになった。
CryptoSlateが19日に伝えたところによると、Binance Researchが8月12日に公表した報告書では、Z世代は現物株、トークン化株式「bStocks」、伝統金融の無期限先物の3商品で、就労年齢層の中で最も低い取引回転率を示した。ただ、分析期間が短いことに加え、Binanceの現物株商品が本格的に立ち上がったのは2026年6月以降である点は、分析上の制約として挙げられている。
最もはっきりした差が出たのはETFだった。8月初旬時点で、Z世代の現物株取引に占めるETF比率は25%と、6月の14.6%から大きく上昇した。同じ時期のミレニアル世代は9.5%にとどまり、Z世代の比率は2倍を超えた。
資金フローでも同様の傾向がみられた。Z世代の純株式流入額に占める無レバレッジETFの割合は、6月の18.5%から7月には21.9%に上昇した。一方、個別株の比率は77%から74.2%に低下した。7月の純投資額全体が17.4%減る中でも、無レバレッジETFへの流入は2%減にとどまった。個別株は20.4%減、レバレッジ商品は28.5%減だった。
保有行動にも長期志向が表れた。Z世代の現物株口座の22%は、一度も売り注文を出していなかった。X世代は19%、ベビーブーム世代は9%だった。一方で、ミレニアル世代は30%とZ世代を上回った。
買い持ちのみのZ世代口座で、1回当たりの平均買付額が最も大きかった現物株商品はSchwab U.S. Dividend Equity ETF(SCHD)で、1万6567ドルだった。次いでBroadcomが1万2370ドル。bStocksではTeslaとNVIDIAの平均買付額が、それぞれ633ドル、514ドルだった。
一方、レバレッジ商品は短期売買の色合いが強かった。Z世代の伝統金融無期限先物口座の月間平均取引回数は13回で、ミレニアル世代の17回、X世代の16.5回、ベビーブーム世代の19回をいずれも下回った。高頻度取引口座の比率も14%で、ミレニアル世代とX世代の18%、ベビーブーム世代の16%より低かった。
資金の流入先をみると、この違いはさらに鮮明だ。7月のZ世代の現物株取引代金に占めるレバレッジ・インバースETFの比率は9.25%だったが、純流入比率は3.93%にとどまり、8月初旬には2.65%まで低下した。伝統金融無期限先物でも、Z世代口座の約60%が純買い越しだった一方、純資金フローは総取引量の1%未満にすぎなかった。これに対し、現物株の純流入比率は26.5%で、1口座当たりの平均純流入額は1898ドルだった。
Z世代は、Binanceの現物株とbStocksの利用者の約44%、伝統金融無期限先物の利用者の45%を占める。伝統金融商品の利用者の90%以上は新興市場に拠点を置いており、Binanceの現物株利用者の13%は、株式資産が2000ドル未満の新興市場のZ世代だった。使い慣れた取引環境のまま米国株やETFにアクセスできることが、こうした利用行動の背景にあるとみられる。
報告書は、暗号資産取引所を利用しているからといって、Z世代が必ずしも高リスク志向とは限らないと分析している。Binanceのデータでは、Z世代はレバレッジ商品よりETFや株式に資金を振り向け、売却より保有継続を選ぶ傾向が確認された。