ビットコインが米国の財政不安を背景に上昇し、23日に8万ドルに接近した。米財務省による長期国債買い入れ拡大の表明が買い材料となり、ショートカバーも重なって上げが加速した。
ブロックチェーンメディアのCoinpostによると、ビットコインは週初に6万ドル台後半で推移した後、7万ドル台に乗せ、週半ばには7万7000~7万8000ドル台まで上昇した。
相場を押し上げたのは、スコット・ベセント米財務長官が長期国債の買い入れ額を従来の20億ドルから少なくとも40億ドルに増やすと表明したことだ。この発言を受け、ビットコインはショートカバーを巻き込みながら7万8000ドル近辺まで急伸した。
その後、米長期金利は持ち直したものの、財政を巡る市場の警戒感は根強かった。ベセント長官が買い入れ額は40億ドルを上回る可能性にも言及したことで、ビットコインはさらに上値を試す展開となった。
市場では、今回の措置の狙いにも関心が集まっている。表向きには、短期国債を減らして長期国債を増やすデュレーション調整の一環とされるが、市場では膨らむ財政赤字や利払い負担を意識した対応との受け止めが出ている。米30年債利回りが17日に19年ぶりの高水準を付けた後、数日でこの方針が示されたタイミングも注目された。
bitbankのハセガワ・ユウヤ氏(アナリスト)は、米国の財政懸念がビットコイン相場の追い風になったと分析する。米株式市場が軟調な局面でもビットコインは独歩高となり、6月の下落分をほぼ取り戻したという。
来週は、米国の四半期国内総生産(GDP)成長率と7月の個人消費支出(PCE)デフレーターの発表が予定されている。景気の底堅さやインフレ再加速が確認されれば、利益確定売りが出る可能性もありそうだ。