写真=SpaceSail

中国の衛星インターネット新興企業SpaceSailが、シリーズBで70億元を調達した。香港紙South China Morning Postが8月20日付で報じた。中国の衛星インターネット分野では過去最大級の資金調達とされ、低軌道衛星網の拡大を加速させる。

SpaceSailを運営するShanghai Spacecom Satellite Technologyは18日、シリーズBの資金調達を完了した。SpaceSailは中国の衛星コンステレーション「千帆」の運営会社でもある。

上海連合資産・持分取引所の公告によると、同社は今回の調達で13.94%の持分を放出した。企業価値は約500億元と評価された。

出資には、国有系投資会社のShanghai Alliance Investmentや、ハードテック分野に強いベンチャーファンドCAS Starなど、18社の投資家が参加した。

中国は、ブロードバンド通信や端末への直接接続に対応する大規模な低軌道衛星網の整備を急いでいる。今回の調達も、Starlinkが先行する衛星インターネット市場に対抗する動きの一環とみられる。

SpaceSailは2018年に上海で設立された。衛星の打ち上げを急ピッチで進めており、2024年に54機を投入し、2025年には累計108機となった。

上海国有資産監督管理委員会によると、7月初旬の追加配備後、「千帆」の運用衛星数は238機に達した。

一方で、Starlinkとの差はなお大きい。Starlinkは衛星1万機超を運用し、加入者数は1200万人を超えたと発表している。

SpaceSailは今回の調達資金に加え、中国国内の打ち上げ能力拡大も追い風に、差の縮小を図る。長期的には、1万4000機超のグローバル衛星コンステレーション構築を目指す。

海外展開にも着手している。ブラジルの通信規制当局Anatelは今年初め、SpaceSailによる衛星通信サービスの提供を承認した。

同社はこのほか、マレーシア、タイ、カザフスタンでも同様の契約協議を進めているという。

中国の商業宇宙分野では、技術開発も進む。LandSpaceは19日、軌道ブースターの着陸脚を使った補助回収を実施した。

中国国内ではChina Satellite Network Groupも、別の大型衛星コンステレーション「衛星インターネット」シリーズの構築を進めており、競争は一段と激しくなっている。

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