Palo Alto Networksは20日(現地時間)、Frontier AI時代の脆弱性対応を強化する協力プログラム「Frontier AI Critical Defense Program」を拡大すると発表した。仮想パッチと新たな検知エンジンを組み合わせ、脆弱性が攻撃に悪用される前に防御策を展開しやすくするのが狙いだ。
同社によると、Frontier AIモデルの活用が進むなか、未知の脆弱性の発見ペースは加速している。一方で、恒久的なパッチの適用にはなお数時間から数週間かかるケースがあり、その間のリスクを抑える手段として仮想パッチに注力している。
同プログラムでは、今月初めに発表した「Frontier Virtual Patching」機能と、新たな検知エンジン「Bolted Protection」を活用する。OT、医療、商用ソフトウェア、オープンソース関連の組織が脆弱性情報を共有し、攻撃者に悪用される前に仮想パッチを迅速に配信できるよう支援する。
仮想パッチは、ソフトウェアや機器そのものを改修せず、ネットワーク層で攻撃を遮断する手法だ。特に、医療機器のように停止や切り離しが難しい環境で有効だという。Palo Alto Networksは、仮想パッチによって再起動やシステム停止を伴わずに攻撃を防げると説明している。
Bolted Protectionについては、参加組織が発見した脆弱性情報を、他の組織や顧客向けの防御機能へ横展開できる仕組みだとしている。
同プログラムには、OpenAIやAnthropicのほか、三菱、Axis CommunicationsなどのOT企業、Health-ISAC、Center for Systemic Risk Analysis and Resilience、エネルギー分野の研究団体EPRI、Linux FoundationのOpen Source Security Initiative「ArchriTes」が参加する。Palo Alto Networksはあわせて、IBM/Red Hat、Microsoft、Siemens/Idaho National Laboratoryとの既存の協力関係も拡大する。
また、同社の脅威インテリジェンスチーム「Unit 42」は、自律型の調査ツール「NOVA」を開発した。NOVAは潜在的なソフトウェア欠陥を見つけ出し、PoCコードで再現可能性を検証する。Palo Alto Networksによると、NOVAを使って2カ月間でオープンソースプロジェクト3915件を分析し、1万4090件の脆弱性を確認したという。