放送通信委員会は20日、成長の鈍化と収益性の悪化が続く有料放送市場の立て直しに向け、業界と連携する「有料放送活性化官民協議体」の初会合をソウルで開いたと発表した。規制緩和やデジタル・AI転換支援、コンテンツ使用料を巡る課題などを議論し、早期に活性化策を取りまとめる方針だ。
初会合には、有料放送事業者のほか、情報通信政策研究院(KISDI)などが参加した。協議体には、IPTV、ケーブルテレビ事業者(SO)、衛星放送など有料放送プラットフォーム8社と、放送チャンネル供給事業者(PP)6社の計14社が加わっている。
放送通信委員会は、有料放送市場が飽和する一方、OTTなど代替メディアとの競争が激しさを増しており、成長の停滞と収益性の悪化が進む構造的な危機に直面しているとみている。
初会合では、(1)規制緩和による市場活性化(2)有料放送の革新基盤整備(3)有料放送のデジタル・AI転換(AX)支援(4)公正な共生環境の整備――の4点を中心に議論した。
業界側からは、新商品投入の足かせになっている料金・約款規制の見直しを求める声が上がった。あわせて、デジタル放送広告やパーソナライズドサービスの導入に活用できるよう、セットトップボックスの視聴データについて標準化と検証体制を整備すべきだとの意見も出た。
また、事業者間のコンテンツ使用料交渉を巡る紛争も、政府と業界が共同で解決すべき主要課題として提示された。
放送通信委員会は今後、追加会合を通じて、コンテンツ使用料など利害が複雑に絡む課題について議論を深める。業界の意見と専門家の議論を踏まえ、政策課題を具体化していく考えだ。
その上で、「有料放送活性化策」(仮称)を早期に取りまとめるとしている。
協議体の主な参加企業としては、KT、SK Broadband、LG UplusのIPTV3社のほか、LG HelloVision、CMB、KT HCN、Geumgang Broadcasting、KT Skylife、Maeil Broadcasting、CJ ENM、SBS MediaNetなどが含まれる。