OpenAIの次世代AIモデル「Astra」を巡り、予測市場で9月中の公開観測が強まっている。公式な公開日はなお示されていないが、Polymarketでは9月15日までにリリースされる確率を59%、9月30日まででは約72%と見込んでいる。
ブロックチェーンメディアのDecryptoが18日(現地時間)に報じた。AstraはOpenAI社内でGPT-6と呼ばれているモデルで、現時点で具体的な公開日程は明らかになっていない。それでも予測市場では、公開時期を巡る短期の取引が活発化している。
Polymarketで9月15日までの公開可否を問う契約の取引規模は約2万7600ドル(約414万円)、9月30日までの契約は約3万5600ドル(約534万円)となった。週次の公開時期を予想する市場では、8月31日〜9月6日の区間が39%で最も高かった。
こうした市場の見方は、OpenAIが今月初めに示した慎重姿勢とは対照的だ。OpenAIは8月7日、Astraの公開を遅らせたとし、その理由としてサイバーセキュリティ上のリスクを挙げた。
同社は準備状況に関する説明の中で、内部評価の結果、Astraが「エージェント型コーディングとサイバーセキュリティ」の領域で「相当な進展」を示したと明らかにした。そのうえで、自社の安全基準に照らし、「重大」レベルのサイバー能力を排除できないと判断したと説明した。
OpenAIの定義では、「重大」段階のモデルとは、人の助けを借りずに複数の強化されたシステムを対象とし、実際に動作可能なゼロデイ脆弱性を自ら発見できる水準を指すという。
またOpenAIは、Hugging Faceを巡る最近のセキュリティ事案とは切り分けたうえで、Astraが「Hugging Faceの悪用に関与していない」と説明した。安全性検証を完了していないモデルをどう公開するかを検討する過程での説明とみられる。
こうした警告が出ている一方で、市場参加者は公開の遅れが長期化しないとみている。Polymarketの契約は、OpenAIが公式に日程を発表して初めて結果が確定する仕組みだが、参加者は短期間での公開可能性を高く織り込んでいる。
7月にも、GPT-6(Astra)が9月30日以前に公開される確率が約78%まで上昇したことがあり、今回に限った動きではない。
Decryptoの親会社Dastanが運営する別の予測市場「Myriad」では、やや異なる分布が示された。参加者が最有力の公開時期として挙げたのは9月30日で、確率は31%だった。
9月15日は19%、最も早い時期に当たる8月21日は5%にとどまったものの、足元では上昇傾向にある。同じテーマでも、プラットフォームごとに見立てが分かれている格好だ。
予測市場全体の取引拡大も、この流れを後押ししている。今年の予測市場の週間取引規模は20億ドル(約3000億円)まで拡大し、その中でもPolymarketの優位性が一段と強まった。
OpenAIの新モデル公開日程は、予測市場で繰り返し資金が集まる定番テーマとなっている。ただ、現時点で確認できる事実は、OpenAIがAstraの公式な公開日を発表しておらず、内部テストで浮上したサイバーセキュリティ上の懸念もなお解消し切れていないという点だ。
最終的な焦点は、OpenAIがこの安全基準上の問題をどう整理し、Astraの公開時期をいつ正式に示すかに移っている。