XRPが1ドル前後で軟調に推移するなか、足元の値動きについて、今後の上昇に向けたワイコフ型の蓄積構造を試す局面にある可能性が指摘されている。米ブロックチェーンメディアのDecryptが18日(現地時間)、週足チャートとオンチェーン指標をもとに報じた。
足元のXRPは0.99ドル前後で推移し、1.00〜1.10ドルのレンジで値動きしている。テクニカル面では、この水準をワイコフ構造における直前安値の再確認局面とみる見方が出ている。
ワイコフ分析は、価格と出来高から大口投資家の蓄積・分散の過程を読み解く手法だ。今回の分析では、XRPの中核的な「スプリング」局面として0.75ドルを重要水準に挙げた。スプリングとは、主要サポートを一時的に割り込んだ後に価格が持ち直し、売り圧力が一巡する局面を指す。
長期チャートでも、これに近い構造が確認できるという。XRPは2020年に0.17ドルの安値を付けた後、長期的な上昇トレンドを形成した。2022年6月には0.2910ドルまで下落してトレンドラインを再度試し、その後の上昇サイクルでは複数回の流動性スイープを経たとされる。
2024年7月には0.52ドルまで下押ししたものの反発し、同年11月から上昇基調が鮮明になった。さらに2025年1月には3.40ドルまで急伸した。
もっとも、その後は上昇の勢いが鈍化した。2025年4月に1.61ドルまで下落した後、7月には3.66ドルまで上昇して過去最高値を更新したが、その後は売り圧力が強まった。とりわけ2025年10月10日の市場急落局面では1.58ドルまで下げ、その後は戻り高値を切り下げる展開が続いた。2026年1月には2.41ドルまで持ち直したものの、トレンド転換には至らず、2月初旬には再び1.11ドルまで下落した。
こうしたなか、1ドル近辺は重要な分岐点とみられている。心理的な節目であると同時に、長期の蓄積構造が維持されているかを見極める価格帯でもあるためだ。
オンチェーンデータにも一部で前向きな兆候が見られる。大口ウォレットは1.00〜1.20ドルの水準でXRPを買い集めており、累積出来高デルタも中立圏を保っているという。積極的な追随買いが広がっているわけではないが、市場に出る売りを一定程度こなしている可能性がある。
分析では、XRPの実現価格を0.75ドルとしている。実現価格はオンチェーン上の平均取得価格を示す指標で、足元の相場が1ドル前後で推移していることから、平均的な保有者はなお含み益圏にあることを意味するという。
今後の最重要水準として挙げられているのは1.20ドルだ。出来高を伴って1.20ドルを明確に上抜ければ、現在のテスト局面の終了を示す強気シグナルになり得るという。次の目標としては1.21〜1.30ドルが意識され、このゾーンを安定的に上回れば、1.50〜2.00ドルまで上値余地が広がる可能性がある。長期的には3.00〜5.00ドルも上値目標として取り沙汰されている。
一方、下値リスクも明確だ。週足終値ベースで0.75ドルを割り込めば、ワイコフ蓄積シナリオは無効となる可能性がある。
要するに、短期的な焦点は1.20ドルの突破と0.75ドルの維持にある。出来高を伴う1.20ドル超えは反発シグナルを強める一方、0.75ドルを下回れば、蓄積構造そのものを見直す必要が出てくる。
もっとも、ワイコフパターンやオンチェーン指標が将来の値動きを保証するわけではない。実際にトレンド転換が起きるかどうかは、出来高に加え、市場全体の地合いもあわせて見極める必要がある。