米資産運用会社VanEckは、ビットコイン市場でボラティリティと出来高の縮小が同時に進んでいるとする最新分析を公表した。30日実現ボラティリティは年率27.2%まで低下し、相場は狭いレンジで推移している。過去の4年サイクルに照らすと、今年9〜11月に底打ちする可能性があるとの見方も示した。米国のBitcoin Magazineが18日(現地時間)に報じた。
VanEckによると、ビットコインの30日実現ボラティリティは前月の30.4%から27.2%へ低下した。長期平均の約80%も大きく下回る水準で、足元では異例の低ボラ局面に入っているという。
価格推移も方向感を欠いている。ビットコインは6月に5万8500ドル近辺で安値を付けた後に反発したが、7月の大半は6万2265ドル〜6万6509ドルのレンジ内で推移した。
現物出来高も減少している。直近30日間の現物出来高は前月比27%減となり、VanEckの集計では過去分布の下位10%水準まで落ち込んだ。夏場の取引低迷は2024年や2025年よりも目立ち、現物取引の規模は2023年の弱気相場時に近い水準まで縮小したとしている。
テクニカル面でもなお弱含みだ。ビットコインは足元で200日移動平均を約9%下回る水準にある。1カ月前の14%下回る状態から乖離は縮小したものの、過去最高値からはなお約49%安い。
需給面では、長期保有分の減少が確認された。1年以上保有されたビットコインはこの1カ月で約35万6000BTC減り、2.9%の減少となった。総供給量に占める比率も、数カ月ぶりに再び60%を下回った。一方、10年以上保有分の減少は0.1%にとどまり、売却は主に保有期間1〜3年の層に集中したという。
VanEckは、現在の市場がビットコインの伝統的な4年サイクルにおける弱気相場終盤に差し掛かっている可能性があるとも指摘した。独自に追跡する12の投げ売りシグナルのうち、すでに8つが点灯しており、過去にもこうしたシグナルは下落局面の後半で主に観測されたとしている。
もっとも、底打ち時期を断定するのは時期尚早だとした。過去サイクルを当てはめれば、今年9〜11月に安値を形成する可能性はあるが、類似シグナルが同時に出現した後のリターンには一貫した傾向が見られなかったためだ。有意な差が確認されたのも、1年単位の長期保有に限られたという。
足元のビットコイン市場は、急変動相場というより、出来高とボラティリティがともに細る持ち合い局面の色彩が強い。長期保有分の減少も進むなか、市場の関心は短期的な反発よりも、底打ちの有無へ移りつつある。