SK Telecomは19日、韓国の科学技術情報通信部と情報通信産業振興院(NIPA)が推進する「みんなのAI」事業の公募に応募すると発表した。自社のAIモデル、AIサービス、通信インフラを組み合わせたフルスタックAIを前面に打ち出し、生活分野全般のAIサービス展開を目指す。
同社は、各分野の専門企業と連携し、生活分野ごとにAIサービスを提供する計画だ。約2250万の移動通信回線を基盤に、サービスの普及拡大も進める。
まずは、対話、検索・要約、文書・画像分析、スケジュール管理に対応するAIチャットボットを投入する。将来的には、単純な質疑応答にとどまらず、実際の業務を処理するAIエージェントへと機能を広げる方針だ。
目標として掲げるのは、公共サービスの検索や申請、各種証明書の発行支援に加え、医療、交通、金融、教育といった生活分野での予約、申請、決済まで支援することだ。
SK Telecomは、月間ユーザー数1000万人規模のAIサービス「A.」を提供している。韓国政府の「独自AIファウンデーションモデル」プロジェクトにも参加しており、6880億パラメータ規模の自社AIモデル「A.X K2」を公開した。
A.X K2は、製造、国防、バイオなど産業分野でも適用を広げている。「みんなのAI」サービスにも同モデルを適用し、簡易な質問は軽量モデルで迅速に処理しつつ、複雑な業務には高性能モデルを使い分けることで、サービス品質と運用効率の向上を図る。
同社はこれにより、利用者が必要なサービスを見つけ、安心して手続きを任せ、結果を安全に受け取れる「全国民AIプラットフォーム」へと発展させる構想を示した。
この構想の実現に向け、SK Telecomは20社超の企業・機関と「みんなのAI」コンソーシアムも組成した。生活全般をカバーするサービス構築を見据えた取り組みだ。
コンソーシアムでは、Linerが特化検索を担当する。金融・決済はShinhan CardとHana Card、モビリティはT map Mobility、コンテンツはSK Broadband、公共データ分野はPersona AIが担う。
教育分野にはEllice Group、医療・ヘルスケア分野にはGoodocとSoundable Healthが参画する。AIモデル・インフラ分野ではNotaとSelectstar、AIセキュリティ分野ではAIM Intelligenceなどが参加する。
SK Telecomは、各分野のサービスとAIを連携させることで、単なる情報提供にとどまらず、利用者の依頼に応じて予約や申請まで実行できるサービスへの進化を目指すとしている。
SK TelecomでAI事業本部長を務めるキム・ジフン氏は「誰もがAIの恩恵を享受できる環境が必要だ」とした上で、「フルスタックAIの力と全国の通信顧客との接点を基盤に、『みんなのAI』サービスの実現に注力する」と述べた。