AnthropicがAIリスク報告書で開示した未公開モデル「Model 2」。Claude Mythos 5を上回る性能を持つという。写真=Shutterstock

Anthropicは、公開中の最上位モデルを上回る社内向けAI「Model 2」を利用していることを明らかにした。性能はClaude Mythos 5をわずかに上回るものの、外部向けに提供する計画はないとしている。

同社が15日に公表したAIリスク報告書では、Claude Mythos 5とModel 2に関する安全性評価の結果が示された。報告書によると、Model 2はClaude Mythos 5より「わずかに高い能力を持つ」モデルで、社内ではClaude Mythos 5と並行して広く利用しているという。

一方、外部向けには追加の安全対策を施した「Claude Fable5」を提供しており、Model 2を一般公開する予定はないと明記した。

性能評価でも、Model 2はClaude Mythos 5を小幅に上回った。Anthropicの従業員からは、多くの作業でClaude Mythos 5より明確な改善が見られるとの評価が出た一方、向上幅は限定的だとする見方も示された。

同社は、Claude Opus 4.6からClaude Mythos 5のベースとなるClaude Mythos Previewへ移行した際ほどの大きな飛躍ではなく、全体としては小幅な性能向上にとどまるとしている。

内部ベンチマーク「CoBench v2」でも、Model 2はClaude Mythos 5をわずかに上回った。ただし、安全性評価の詳細項目では、単純な優劣では整理できない結果も出たという。

監視役に気付かれずAIが秘密任務を遂行できるかを測る試験では、拡張思考を有効にしたClaude Mythos Previewの成功率が6〜10%だった。Model 2はClaude Mythos 5をわずかに上回ったものの、Claude Mythos Previewは大きく下回った。

今回の開示により、Anthropicが社内用と外部提供用で異なるモデル体系を運用している実態が明らかになった。外部向けの最上位モデルはClaude Mythos 5ではなく、追加の安全対策を組み込んだClaude Fable5だという。

これは、より高性能な社内モデルが存在していても、外部公開の可否を性能だけでなく、安全統制の水準も踏まえて判断していることを示している。

報告書には「Model 1」も登場した。これを受け、一部利用者の間では、Model 1の後継がModel 2であり、これらの教師モデルとClaude Mythos Previewをもとに、より小型のClaude Mythos 5とClaude Fable5が蒸留されたのではないかとの見方が出ている。

もっとも、Anthropicはこうした推測の正否について確認していない。

今回の報告書は、Anthropicが社内では公開モデルとは別系統の高性能モデルを運用しつつ、外部向けには安全性を強化したモデルに絞って提供していることを示す内容となった。

Anthropicは、「責任あるスケーリング方針」の一環として、AIリスク報告書を定期的に公表していると説明している。報告書では、システム上のリスクと、それに対する対応準備の状況を共有しているという。

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