元Rippleエンジニアが関与する非公開の新興プロジェクトで、Rippleのドル連動型ステーブルコイン「RLUSD」を中核に据える方針が浮上した。詳細は9月上旬に公表される見通しだ。
ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、オンライン上で「Bias Goose」として知られる元Rippleエンジニアが16日(現地時間)、SNSに「We will make RLUSD great again」と投稿した。現在はWalrus Protocolでデベロッパーマーケティングを担当しており、この投稿が新プロジェクトの軸にRLUSDがあることを示唆したと受け止められている。
もっとも、現時点で公表されている情報は限られる。プロジェクトの正式名称は明らかになっておらず、ホワイトペーパーも未公開。登記が確認できる法人も判明していない。
同氏は、関連情報を9月上旬ごろに一括して公表するとしている。
この新興プロジェクトは、伝統産業と連携し、リアルビジネスのキャッシュフローをオンチェーン化する構想を掲げる。技術面の詳細は開示しておらず、現時点で明らかになっているのは収益モデルの方向性にとどまる。
市場では、同氏の現在の所属先とプロジェクトの接点にも関心が集まっている。Walrus Protocolは、Suiエコシステム上で大規模データ保存機能を手がける分散型データ保存プロトコルだ。
このため、新プロジェクトがXRPL上のRLUSDやXRPの決済レールと、Walrusのデータ保存機能を組み合わせる可能性を指摘する見方も出ている。
また同プロジェクトは、既存の暗号資産プロジェクトに多い定型的な手法とは一線を画すとしている。自社トークンは発行せず、恣意的なインセンティブ設計や無償配布も行わないと説明した。
一方で、リアルビジネスから生じる純利益は米国債利回りの数倍に達し、市場にある他のどのステーブルコインよりも高い収益性を実現できると主張している。
ただ、こうした説明には検証課題も残る。高収益の仕組みを強調する一方で、事業構造やリスク管理の手法は開示していないためだ。
ホワイトペーパー、法人スキーム、提携先、収益発生のメカニズムはいずれも明らかになっておらず、市場が確認できる材料はなお限られている。
それでも今回の投稿により、8月上旬から続いていた「秘密のスタートアップ」を巡る示唆の中心にRLUSDがあることは鮮明になった。暗号資産市場内部の流動性に依存するのではなく、伝統産業のキャッシュフローをXRPLに取り込む方向性を打ち出した格好だ。
9月上旬の詳細公表に向け、実際の事業モデルがRLUSDの活用範囲を広げるのか、また掲げる収益構造を実装できるのかが次の焦点となる。