写真=Reve AI

PCに導入して使える小型AIモデルの高性能化が進んでいる。大規模な計算資源を必要とするAIモデルの代替になり得るのかが焦点で、コスト削減やプライバシー保護を重視する企業需要を背景に、有力テック企業の投入が相次いでいる。

Alibabaは、ローカル実行向けに最適化したマルチモーダルAIモデル「Qwen3.8-27B」をオープンソースで公開した。高性能のMacBook ProやMac Studioで動かせる規模で、コーディングや事務作業に関するベンチマークでは、より大規模なモデルにも対抗できる水準だとしている。

こうした動きはAlibabaにとどまらない。中国のDeepSeekや米Metaも、PCにインストールして利用できる高性能モデルを相次いで公開しており、NVIDIAもローカル環境向けAIモデルのラインアップ拡充を進めている。

一方、政府の「独自AI基盤モデル」プロジェクトでは、4チームを対象とした2次評価の結果が近く公表される見通しだ。ベンチマーク、専門家評価、200人規模の国民評価団によるユーザー評価を総合し、4チームのうち3チームを次の段階に進める方針としている。

国民評価団による評価は11日まで実施された。結果発表を前に、各陣営によるモデル性能のアピールも活発化している。

AI分野では性能だけでなくコストの重要性も増している。AIモデルのルーティングプラットフォーム「OpenRouter」で処理されるトークンの84%は、最上位モデル以外が担っているという。

その大半を処理する6モデルは、性能が最上位モデルの77%水準である一方、価格は「Claude Fable 5」の2.5%にとどまるとされる。米主要AI企業も、中国AI企業をけん制する動きの一環として値下げを加速している。

企業の動きも活発だ。Hancomは既存のオフィス製品顧客のAI転換を進めるとともに、エージェント型OSの商用化を軸にグローバル事業の拡大を図る。下半期は「既存顧客のAI転換」「エージェント型OSの商用化」「グローバル・フィジカルAI市場の拡大」の3本柱で事業を推進する。

Samsung SDSは、企画財政部と企画予算処に続き、国家報勲部、産業通商資源部、雇用労働部、金融委員会、在外同胞庁など計9省庁が同社のAIコラボレーションソリューション「Brity Works」を導入すると発表した。クラウド・AIマネジメント企業のCloukrusは、OpenAIのパートナーネットワーク「OpenAI Select Partner」に選定された。

MegazoneCloudは、Amazon Web Services(AWS)のGenerative AI Innovation Center(GenAI IC)から、知能型AIアシスタント「Amazon Quick」のシステムインテグレーション(SI)パートナーに選ばれた。

データファウンドリ企業のBoundforは、AIデータ運用プラットフォーム「DroPai」にAIトークン支出管理サービス「Pareto」を追加した。B2B金融AI企業のWebcashは、現場実務者向けのB2Bバイブコーディング統合プラットフォーム「AXPort」を9月に投入する。

Naver Cloudは、Naver Worksの新機能3種を公開した。行政網内で使える「Naver AI検索」、文書協業・知識管理サービス「Page」、AIエージェント構築ソリューション「EASY(Enterprise Agent Solution for You)」が含まれる。

OpenAIは、GPT 5.6の処理速度を最大14倍に高める新モード「Ultrafast」を公開した。Ultrafastモードでは、毎秒最大750トークンを出力できるとしている。

また、Linux向けChatGPTデスクトップアプリのプレビュー版について、グローバルユーザー向けの提供も始めた。

Googleは、コーディングや自動化業務に特化した新AIモデル「Gemini 3.7 Flash」を発売した。あわせて「Made by Google 2026」イベントでは、Pixel 11シリーズ、Pixel Watch 5、紛失物追跡デバイス「Pixel Tag」を公開し、Geminiベースの機能をデバイス全体に広げた。

Googleによると、Geminiアプリの月間アクティブユーザー数は10億人を超えた。

Microsoftは、一般消費者向けCopilotアプリとMicrosoft 365 Copilotアプリを統合し、成果が乏しかった一部AI機能を終了する。13日付のTechCrunch報道によると、個人向けと業務向けで重なり始めたAI利用の流れに対応し、Copilot体験の簡素化を進める狙いがあるという。

中国AIスタートアップのZ.aiは、サイバーセキュリティに特化したAIモデル「GLM-5.3」を公開した。Z.aiによると、GLM-5.3は脆弱性検知、エクスプロイト分析、多段階のセキュリティ作業において従来モデルを大きく上回る性能を示した。近く重みも公開する予定だ。

オープンウェイトAIモデルで存在感を示した後、クローズド型へ軸足を移していたMetaも、オープンウェイト戦略を再び強化する。最上位AIモデル「Muse Spark 1.2」の重みを公開するほか、民生機器向けの新たなオープンソースモデルも投入する。

データ・AI企業のDatabricksは、年換算売上高が70億ドルを超えたと明らかにした。第2四半期売上高は前年同期比80%超の成長だったという。

同社は企業価値1900億ドルで、50億ドル規模の戦略的投資ラウンドも完了した。IBMはOpenAIとの提携を通じ、企業向けAI事業を拡大する。両社は、OpenAIのモデルとツールを企業顧客に提供するためのパートナーシップを発表した。

NVIDIAは、自社のオープンソースAIモデル開発を加速している。ハードウェア需要拡大の一環としてモデルの開発・配布を進める一方で、自社ハードウェアの主要顧客であるAI企業と競合関係が生じかねないとの見方も出ている。

AIの台頭で、SaaS企業の役割が消滅または大幅に縮小するという「SaaSpocalypse(SaaSの終末)」論も再燃している。とりわけ第2四半期の世界主要SaaS企業の決算発表後、この議論は一段と熱を帯びている。

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