DeepSeekがオープンソースとして公開したAIエージェント向け実行基盤「DeepSeek Harness」が、開発者コミュニティで注目を集めている。Node.jsベースの開発者プレビューとしてGitHubで公開され、MITライセンスを採用する。
TheNewsStackによると、公開から数時間でGitHubのスター数は3万3000を超えた。コミュニティ主導のプラグインエコシステムも立ち上がり始めているという。
DeepSeek Harnessは、AIがコーディングや検索といったタスクを実行するために、モデルやツール、実行フローをつなぐ実行環境だ。AIエージェントの動作に必要な機能を統合管理するソフトウェアと位置付けられる。
最大の特徴は、あらゆる機能をプラグインとして実装している点にある。モデルアダプターやツールレジストリ、セッションログ、エージェントループ自体までプラグインとして差し替え可能で、コアコードを改修せずに機能を拡張できるとしている。全体アーキテクチャは、北京大学とDeepSeekの研究チームが共同発表した論文に基づくメタフレームワーク「Cordis」を採用した。
実行モードは「Standard」「Minimal」「Code」「Creator」の4種類を用意する。Standardは、ファイルシステムツールやシェルアクセス、Web検索、サブエージェント、計画モードを備えたフル機能のコーディングエージェントだ。
Minimalは、bashと文字列置換エディターの2つに機能を絞った軽量構成。Codeは、個別の関数呼び出しではなく、モデルがTypeScript SDKを生成して実行することで、複数回のやり取りが必要な処理をまとめて扱えるようにする。Creatorは、Standardにランタイム検査とプラグイン実験機能を追加し、独自のエージェントプリセットを作成できるようにした。
セッション管理も特徴の1つだ。モデルに渡される情報は追記型のセッションログに記録され、これを基盤に会話の再開や分岐、再生、記録、テレメトリー機能を実装する。
対応モデルはDeepSeek製に限定しない。Anthropic、OpenAI、AWS Bedrock、Microsoft Azure、Google Gemini Enterprise Agent Platformに対応するほか、Anthropicの「Claude Code」やOpenAIの「Codex」に処理を直接引き渡すサブエージェント機能も備える。
DeepSeekは現時点で、外部開発者からのコード提供は受け付けていない。その一方で、GitHub Discussionsの活用やプラグイン開発への参加を呼びかけている。