米実業家で投資家のマーク・キューバン氏は16日(現地時間)、AI向けの高性能チップが次の投資テーマになるとの見方を示した。ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、同氏はX(旧Twitter)への投稿で、「チップ」という資産クラスが新たな「クリプト」になり得ると述べた。
同氏が念頭に置いているのは、AI処理に使われる高性能GPUだ。コンピューティング向けハードウェアが、独立した資産クラスとして成立し得るとの見方を示した形だ。コンピュータチップは一般に、時間の経過とともに価値が下がる機器とみなされてきたが、AI市場の拡大がそうした従来の見方を変えつつあると説明した。
これに対し、暗号資産業界からは異論も上がった。ビットコイン支持者のピエール・ロシャール氏は、チップ製造にはビットコインの難易度調整や半減期のような仕組みがないと指摘した。キューバン氏の発言を、弱気相場の終盤を示すシグナルになぞらえて皮肉る声も出ている。
キューバン氏のビットコインに対する見方は、これまでもたびたび変化してきた。2019年にはビットコインを収集品になぞらえ、「バナナを持っている方がましだ」と語る一方で、価値保存手段として機能する可能性には言及していた。
その後は、スマートコントラクトや分散型アプリケーションへの期待を背景に、イーサリアムに前向きな姿勢を強めた。一方で、ビットコインについては、金に近い性格を持つ資産だとの見方も繰り返し示してきた。
ただ、同氏は今年5月、保有するビットコインの大半を売却したと明らかにした。理由として、ビットコインがマクロ経済のヘッジ手段として期待したほど機能しなかった点を挙げた。
最近のインタビューでは、ビットコインは値動きの方向感を失ったとも発言した。かつては金より優れた資産とみていたものの、大幅な下落を経て失望したと語っている。