国内の暗号資産市場の縮小を受け、主要取引所のUpbitとBithumbの2026年上期業績が大きく落ち込んだ。Upbit運営元のDunamuの営業利益は前年同期比約80%減、Bithumbも8割超減となり、Bithumbはデジタル資産の評価損失が重なって最終赤字に転落した。
両社の上期業績を単純合算すると、収益は5769億ウォン、営業利益は1264億ウォンだった。
Dunamuの2026年上期の連結営業収益は4081億ウォンで、前年同期の8019億ウォンから49.1%減少した。営業利益は1115億ウォンと、前年同期の5491億ウォンから79.7%減。純利益も4182億ウォンから1084億ウォンへ74.1%減少した。
Bithumbの落ち込みはさらに大きかった。上期の売上高は1688億ウォンで、前年同期の3292億ウォンから48.7%減少。営業利益は901億ウォンから149億ウォンへ83.4%減った。純損益は前年同期の550億ウォンの黒字から、1087億ウォンの純損失へ転落した。デジタル資産の評価損失を反映した影響という。
第2四半期だけをみても、Bithumbの低迷は続いた。売上高は863億ウォンで前年同期比35.8%減、営業利益は121億ウォンで44.0%減。純損益も220億ウォンの黒字から218億ウォンの純損失に転じた。
両社は、暗号資産市場の流動性低下と取引減少を業績悪化の主因に挙げた。Dunamuは、世界のデジタル資産市場全体で流動性が縮小し、投資家心理が悪化したことが響いたと説明した。
Bithumbは、米国の高金利政策の長期化が続くなか、国内外の投資家の関心がAIや半導体など株式市場に移り、暗号資産の取引代金が減少したと分析した。
取引手数料への依存度が高い国内取引所では、取引代金の減少が収益を直撃しやすい構造が改めて浮き彫りになった。足元では国内株式市場の売買が活発化しており、個人投資家の資金が株式市場へ向かう流れも、下期業績の変動要因として意識されている。
こうした状況を受け、各取引所は個人向け現物取引以外の収益源拡大に動き始めている。
Bithumbは、AIを活用した取引機能や投資情報サービスの強化を進める方針だ。あわせて、法人市場の開放に備え、法人顧客の受け入れ準備を進める。年内に推進されるデジタル資産基本法に合わせて法令順守体制を整備し、耐量子暗号(PQC)の導入などセキュリティ投資も拡大する。
Dunamuも、利用者保護と市場の健全性向上に向けた内部システム整備を継続している。最近では、警察庁の「押収仮想資産保管・管理事業」を受注するなど、デジタル資産のカストディやセキュリティインフラ関連へ事業領域を広げている。
業界では、下期に取引代金が回復するかどうかが両取引所の業績を左右するとみている。法人市場の開放が遅れ、個人中心の市場構造が続くなか、手数料以外の新たな収益源をどこまで早期に確保できるかが、今後の業績の明暗を分ける要因となりそうだ。