ビットコインは6万4000ドル近辺で下げ渋っているが、新たな上昇局面入りを判断するにはなお早い。こうした見方を、ブロックチェーンメディアのU.Todayが12日(現地時間)に伝えた。市場では、まず6万6000〜6万7000ドルの回復が当面の焦点となっている。
足元の価格は6万4000ドルを下回る水準で推移し、50日移動平均線の6万4122ドル近辺にある。一方、100日移動平均線は6万6682ドル、200日移動平均線は7万2017ドルに位置する。短期的には下げ止まりの兆しがみられるものの、中長期の重要な上値抵抗線はなお上方にあり、地合いの弱さは払拭されていない。
値動きの面でも、明確な反転を裏付ける材料には乏しい。ビットコインは2025年に12万ドルを上回る高値を付けた後、ここ数カ月は高値切り下げの展開が続いてきた。6月に6万ドルを割り込んだ場面から持ち直した後も、トレンド転換というよりは横ばい圏での推移にとどまっている。
モメンタム指標も強気を後押しする水準には達していない。日次の相対力指数(RSI)は49.6前後で、中立圏にある。6月の急落局面に比べて売り圧力はいくぶん和らいだものの、上放れを正当化するほどの勢いはまだ確認できないという。
オンチェーン指標やバリュエーション指標も、全体としては慎重な見方を示している。CryptoQuantの指標ヒートマップでは、Thermocap Multiple、NVM比率、損益指数、ボリンジャーパーセント、Pi Cycle Top、週次RSIなどがなお弱気圏に分類された。1年実現純損益と見かけの需要指標についても、弱気環境の継続を示しているとされた。
もっとも、すべての指標が一様に弱気を示しているわけではない。MVRV Z-Score、NUPL、調整SOPR、長期・短期保有者のSOPR比率、メイヤー・マルチプルは中立圏と評価された。市場心理の悪化にいくらか和らぎがみられることを示すが、それだけで強気相場入りを示唆する段階ではない。
上昇基調への回帰には、まず6万6000〜6万7000ドルレンジの回復が必要になる。次の関門は、200日移動平均線が位置する7万2017ドル前後の突破だ。この水準を明確に上抜けたうえで定着できれば、現在の弱気構造が改善に向かう可能性がある。
長期の上昇トレンドを立て直すには、価格の回復だけでなく、モメンタム、需要、オンチェーン環境の改善が同時に求められる。足元の安定は出発点になり得るが、現時点では強気相場への転換を判断する材料はなおそろっていない。