Appleの20周年iPhoneを巡っては、オールガラスデザインの実現時期に関する見方が分かれている。画像=9to5Mac

Appleが2026年に投入するとみられる「20周年iPhone」を巡り、オールガラスデザインの実現時期に関する見方が分かれている。Jefferiesは計画後退の可能性を指摘した一方、Bloombergのマーク・ガーマン氏は、計画の撤回ではなく時期や実装範囲の見直しに近いとの見方を示した。米ITメディアの9to5Macが11日(現地時間)に報じた。

Jefferiesのアナリストは、Appleが2026年のオールガラスiPhone投入構想を取り下げた可能性があると分析した。これに対しガーマン氏は、そうした受け止めをすぐに否定したという。

議論の出発点にあるのは、Appleの前最高デザイン責任者(CDO)、ジョニー・アイブ氏が掲げてきた長期ビジョンだ。アイブ氏は、iPhoneが「実質的に一枚のガラス」になる姿にたびたび言及しており、同氏の退社後もAppleはその方向性を維持してきたとみられている。

Appleが製品の周年を前面に打ち出すことは多くない。それでも市場では、iPhoneの20周年に合わせて、このビジョンに最も近い製品が投入されるとの観測が強い。Face IDのディスプレイ下搭載や、フロントカメラを画面下に収める案も取り沙汰されている。

このデザインがどの製品に採用されるのかを巡る見方も変化してきた。当初は、iPhone Airや投入が近いとされるiPhone Ultraのような別モデルに採用されるとの見方が優勢だったが、足元では来年のiPhone Proラインに適用されるとの観測が強まっている。

命名規則に従えば、次期モデルは「iPhone 19 Pro」となる見通しだ。ただ、20周年の節目に合わせ、世代表記を1つ飛ばして「iPhone 20」とする可能性も指摘されている。

見方が分かれる背景には、目標時期の解釈の違いがある。ガーマン氏は、Appleが当初想定していた「来年までの到達点」からやや後退したと伝えた。もっとも、これは計画そのものの破棄ではなく、完成時期や実装範囲の調整を意味する可能性が高いという。

9to5Macは、Jefferiesのアナリストも同様の情報を把握していたものの、その認識時期が比較的最近だったため、計画の全面撤回と受け止めた可能性があるとみている。

焦点は、AppleのiPhoneデザイン戦略に単一の「完成形」があるかどうかではない。来年の製品がどのような形になるにせよ、「一枚のガラス」という目標に向けた進化の過程に位置付けられるというのが9to5Macの見立てだ。争点は、2026年に目標を完全に実現するかではなく、どこまで近づくかにある。

9to5Macは、来年のデザインがiPhone Xの投入に匹敵する大きな転換点になる可能性がある一方、その後も変化は続くとみている。これに伴い、2027年モデルのブランディングにも関心が集まっている。

Appleがそれを直接「20周年iPhone」と呼ぶ可能性は低いものの、別の名称を採用したり、世代表記を飛ばしたりすることで象徴性を持たせる余地はあるという。

市場の関心は、完成形のオールガラスiPhoneが2026年に登場するかどうかよりも、20周年モデルがAppleのデザイン戦略における節目となるかに移りつつある。

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