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Grayscaleは、AIの普及がパブリックブロックチェーンの需要拡大につながるとの見方を示した。需要が広がる分野として、決済、記録・検証レイヤー、分散型AIインフラの3つを挙げている。

ブロックチェーンメディアのCoinPostが12日付で伝えた。Grayscaleでリサーチ部門を統括するザック・パンドル氏は、AIとパブリックブロックチェーンが相互補完の関係にあるとする報告書を公表した。

報告書では、AIの普及に伴ってブロックチェーンが必要とされる領域も増えると指摘した。具体的には、金融取引・決済、計算結果や身元確認、レピュテーションを検証する記録レイヤー、分散型AIインフラの3分野を挙げた。

パンドル氏は、AI特有の需要の一部は既存システムでは処理しにくく、パブリックブロックチェーンがその受け皿になり得ると説明した。

最も直接的な需要先として示したのが、AIエージェントによる決済だ。AIエージェントが人の代わりに行動するには、仲介者を介さずに資金を保有し執行できるプログラマブルなウォレットが必要になるという。

こうした仕組みは、少額決済や即時性が求められる越境決済、自動化された取引やリスク管理の需要につながる可能性があるとした。

この文脈では、EthereumとSolanaを関連機能を担いうるパブリックブロックチェーンとして挙げた。AIエージェントの経済活動が広がるほど、既存の金融インフラよりもオンチェーン決済の活用が進む可能性があるとしている。

また、企業でAI活用が進むほど、検証可能な記録レイヤーの必要性も高まると指摘した。AIにより多くの意思決定を委ねるほど、どのモデルやデータ、ルールに基づいて判断が下されたのかを確認する必要があるためだ。

利用者にとっても、オンライン上の相手が人間なのかAIエージェントなのかを見分ける仕組みが重要になるとした。

パンドル氏はSNS運営を例に挙げ、アカウントの運営主体の詳細を明かさなくても、実在する個人が運用しているアカウントかどうかを確認する必要が生じうると説明した。

投資や購買代行など重要な業務をAIエージェントに任せる場面が増えるほど、信頼できるレピュテーション記録の重要性も高まるとした。

こうした文脈で、パブリックブロックチェーン上に構築された本人確認サービスの例としてWorldcoinを挙げた。記録を単一企業や政府ではなく、「透明で中立的な基盤」に残せる点を利点としている。

身元確認やレピュテーションのデータを特定主体が独占的に管理するのではなく、検証可能な公開インフラに記録する方式が、AI普及局面ではより重要になる可能性があるとの見方だ。

報告書は、AIインフラの集中にも言及した。AI開発を巡る資本や計算資源、支配力が、少数の先端AI研究機関と大手クラウド事業者に集中していると指摘した。

その結果、ガバナンスやバイアス、検閲を巡る懸念が高まるとしている。

代替案として示したのが、Bittensorのような分散型ネットワークだ。パンドル氏はBittensorについて、「誰もがアクセスし、貢献し、その一部を所有できるオープンなAIエコシステムへのアプローチだ」と評価した。

少数の事業者に依存する運用ではなく、ネットワーク参加者が資源と成果を共有する構造を代替モデルとして位置付けている。

Grayscaleの報告書は最終的に、AIの普及がブロックチェーンに3つの需要を生み出す可能性があると整理した。仲介者なしで資金を管理する金融インフラ、計算結果や身元確認、レピュテーションを検証する記録レイヤー、利用者が所有権を持てるオープンなAIエコシステム基盤の3つだ。

その上で、AIとブロックチェーンの接点は単なる技術の組み合わせにとどまらず、決済インフラやデジタルID、分散型コンピューティングへ広がっていく可能性があると結論付けた。

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