Clarity法案を巡る審議は長期化している(画像=Reve AI)

米上院で暗号資産市場構造法案「Clarity法」の年内成立が不透明になってきた。夏季休会後に年内で残される会期は計36日にとどまり、9月の議会再開後に討論終結動議の採決が見込まれるものの、なお複数の争点が残っている。

Cointelegraphが11日(現地時間)に報じた。上院は9月の再開後、同法案を本会議で扱う前提となる討論終結動議の採決に進む見通し。ただ、その後に本会議採決を経て最終成立に持ち込むまでの日程は窮屈だ。

上院多数党院内総務のジョン・スーンは休会直前、Clarity法を本会議審議に進めるための討論終結動議を提出した。上院は9月14日に再開するが、11月の選挙前の休会までの会期は14日しかない。

その後、年末までに残る会期も22日で、法案処理に充てられる時間は合計36日に限られる。

法案を巡る主要争点もなお整理し切れていない。ドナルド・トランプ米大統領のデジタル資産関連の問題を扱う倫理条項に加え、ステーブルコインの報酬を提供する暗号資産企業への追加規制が代表例だ。

業界団体などは法案成立に期待を示しているが、上院はこうした条項を巡る合意をまだ示していない。

Clarity法は昨年に下院を通過した後、上院で13カ月にわたって棚上げされてきた。この間、上院は少なくとも一度、政府機関閉鎖(シャットダウン)の危機に直面し、業界の反発や民主党の反対にもさらされた。

民主党の一部は当時、この法案がトランプ大統領による「暗号資産を通じた腐敗」を可能にしかねないと批判していた。

9月に討論終結動議が可決されたとしても、日程に余裕はない。上院議員が採決後、本会議での審議入りまでに争点へ修正を加えられる時間は数日に限られる見通しだ。

さらに11月の選挙では、上院33議席と下院435議席が改選対象となる。選挙結果はその後の立法交渉を左右する可能性があり、一部議員が2027年に議会を去る可能性もある。

こうした中、市場の関心は議会だけでなく規制当局の動きにも向かっている。Clarity法には、米商品先物取引委員会(CFTC)にデジタル資産の監督・執行権限を与える内容が盛り込まれているが、法案処理が遅れるなか、米証券取引委員会(SEC)とCFTCはいずれも、議会で法整備が進まなければ独自に対応する可能性を示している。

ポール・アトキンスSEC委員長は7月のインタビューで、「議会がClarity法を成立させられなくても、暗号資産関連の規則を打ち出す用意がある。準備も意思も能力も十分だ」と述べた。

マイケル・セリックCFTC委員長も4月、暗号資産市場の監督について「CFTCは暗号資産市場の監督責任を担う準備ができている」と語った。ただ、この発言はClarity法の成立を前提としていた。

SECとCFTCはすでに、金融市場の監督調整に向けた対応も進めている。Clarity法を年内に処理できるかどうかは、米国の暗号資産市場構造を巡る立法の行方だけでなく、市場ルールの整備を議会立法と規制当局の規則制定のどちらが先導するのかを占う分岐点にもなりそうだ。

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