Birchidaは、前後輪にモーターを搭載した電動自転車「Y3 AWD」を発売した。最大5000Wのピーク出力と、ペダルアシスト使用時で最長100マイル(約161km)の航続距離をうたい、砂地や雪道、泥道といった悪路での走行需要を見込む。
CleanTechnicaが11日(現地時間)に報じた。Y3 AWDの最大の特徴は、前後輪を駆動するデュアルモーター構成にある。
モーターは前後に定格1500Wのユニットを1基ずつ搭載。2基を同時に使うことで、最大5000Wのピーク出力を発揮するとしている。最大トルクは210Nm。
Birchidaは、デュアルモーター方式について、単一モーター車に比べて砂地や雪道、泥道などグリップを得にくい路面でも駆動力を確保しやすいと説明する。急坂や荒れた路面でも前後輪に動力を配分し、走破性を高める狙いだ。
バッテリーは52V 30Ahの着脱式を採用した。ペダルアシスト時の最大航続距離は100マイル(約161km)。最高速度は時速40マイル(約64km)で、最大35度の勾配を登れるとしている。
車体もオフロード走行を意識した構成とした。フルサスペンションに油圧ディスクブレーキを組み合わせ、26×4.0インチのファットタイヤを装着する。フロントにはシングルショルダーフォーク、リアにはマルチリンク式のスプリングサスペンションを採用。大径のファットタイヤとサスペンションにより、トレイルや未舗装路での衝撃吸収と走行安定性の向上を図る。
同社はY3 AWDを、砂地や雪道、泥道など多様な路面に対応する電動自転車として位置付ける。前後輪のモーターを同時に駆動させることで、単一モーター車より悪路や登坂時のトラクションを高められるとアピールしている。
積載性も備えた。最大400ポンド(約181kg)の荷重に対応し、リアラックやパニアを組み合わせれば、長距離ツーリングやキャンプなどのアウトドア用途にも使えるとしている。米国市場では送料無料と2年間の保証を付ける。
価格は1199ドル(約17万9850円)。Birchidaは、高出力のデュアルモーターと長距離走行性能を備えた電動自転車としては比較的手の届きやすい価格帯だと打ち出す。高出力、長距離、オフロード性能を1台にまとめ、価格負担を抑えながら顧客層の拡大を狙う構えだ。
もっとも、公表する性能値は実際の走行条件によって変動する可能性がある。最大100マイルの航続距離はペダルアシスト使用時の数値で、乗員の体重や路面状況、走行速度、勾配、気温などによって実航続距離は変わるとしている。
最高速度や登坂性能も使用環境に左右される見込みだ。今回の紹介記事は製品プロモーションの色合いが強く、原文ではBirchidaの支援を受けて制作したコンテンツであることも明記されている。
今後の競争力を見極めるには、5000Wという数値そのものよりも、実際のオフロード環境でデュアルモーター、サスペンション、ファットタイヤの組み合わせがどこまで安定した走行性能を示せるかが焦点となる。実利用者による航続距離や耐久性、長期使用時の評価が市場の反応を左右しそうだ。