著名投資家のティム・ドレイパー氏は、ビットコインの対米ドル価値が長期的に「無限大」になり得るとの見方を示した。ビットコイン決済の普及が進めば、既存の金融システムそのものが大きく変わる可能性があるとし、長期の25万ドル予想も維持している。ブロックチェーン専門メディアのU.Todayが11日、報じた。
ドレイパー氏はX(旧Twitter)への投稿で、ビットコイン決済の拡大に伴い、企業の受け付け方も変わっていくと予想した。当初は「ビットコインを受け付ける」としながら、やがて「ビットコインしか受け付けない」とする企業が現れるとの見方を示した。
その上で、銀行では大規模な預金流出、いわゆる取り付け騒ぎが起き、金融システムの抜本的な転換につながる可能性があると指摘した。最終的には、ビットコインが対米ドルで「無限大」になり得ると主張している。
米国では、州ごとの暗号資産に友好的な環境も注目材料となっている。ドレイパー氏が公表した「Draper Innovation Index」によると、テキサス州は2026年3月時点の全米順位で4位に上昇し、オクラホマ州は15位に上がったという。
同氏は、暗号資産とブロックチェーンへの投資が、こうした州の順位上昇に影響したとの見方も示した。技術的な脅威への懸念がある中でも、ビットコインに対する強気姿勢は崩していない。
6月には、量子コンピューティングが先に脅かすのはビットコインではなく、既存の銀行システムである可能性が高いと主張した。3月のインタビューでは、伝統的な銀行からビットコインへの移行を、移動手段が馬から自動車へ変わった過程になぞらえている。
価格見通しでは、長期の25万ドル予想を維持している。4月には、ビットコインが18カ月以内に25万ドルへ到達し得ると改めて述べ、その根拠として採用拡大と法定通貨価値の毀損を挙げた。
もっとも、足元のビットコイン価格は6万4000ドルを下回る水準で推移しており、25万ドル到達には大幅な上昇が必要となる。現在の価格帯から見れば、到達には約290%の上昇余地がある計算だ。
ドレイパー氏は2014年、ビットコインが数年以内に1万ドルへ達すると予測し、実際にビットコインは2017年11月にこの水準を上回った。
一方で、2018年には2022年末までに25万ドルへ達すると予想したが、これは実現しなかった。その後も目標時期は先送りされ、同氏は2024年と2025年を新たな期限として示してきた。
2024年11月には、年末に12万ドル、2025年に25万ドルとの見通しを改めて示したが、この期限も過ぎた。それでも2026年に入ってから再び25万ドル目標を掲げている。
ビットコイン決済の採用は広がりつつある一方、ドレイパー氏の長期見通しと実際の価格推移の間には、なお大きな開きがある。