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米議会で暗号資産関連の「Clarity法案」の審議が9月に持ち越された。一方、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)は、立法の遅れとは切り離して、暗号資産規制の整備を前倒しする構えを見せている。

8月11日(現地時間)のBitcoin Magazineによると、SECとCFTCはそれぞれ今週中、または現政権の任期内を視野に、暗号資産分野のルール整備を進める方針だ。

SECは今週、暗号資産業界を後押しする措置を打ち出す見通しだ。週内の金曜日に公開会議を開き、「暗号資産が含まれる特定の投資契約」を対象とする新たな発行枠組みを協議すると公表した。

これは、既存の証券規制を暗号資産に一律適用するのではなく、別建ての基準を整備する動きといえる。

CFTCも、法案審議の遅れとは別に規則策定作業を進める方針だ。マイケル・セリグ委員は、Clarity法案の成立の有無にかかわらず規則制定を進める準備があり、現政権の任期が終わる前に規則を確定することを目標にしていると述べた。

議会での立法が遅れても、監督当局として制度整備の手を緩めない姿勢を示した格好だ。

背景には、Clarity法案の審議日程の後ずれがある。暗号資産に前向きな議員らは、議会が8月の休会に入る前の成立を見込んでいたが、採決は9月に持ち越された。

議員らは7月から新たな修正案を検討してきた。修正案には、政府高官が暗号資産を宣伝したり、それによって利益を得たりする行為を禁じる倫理条項が盛り込まれた。

もっとも、民主党内の反対はなお残る。共和党のシンシア・ルミス上院議員は、民主党の一部が法案審議を意図的に遅らせていると主張した。包括的な法整備は、当面なお難航する可能性が高い。

こうした中で市場が注目しているのは、規制当局の姿勢の変化だ。SECとCFTCは、ドナルド・トランプ大統領の就任後、従来よりも暗号資産に友好的な方向へとかじを切っている。

ジョー・バイデン政権下でゲーリー・ゲンスラー氏がSECを率いていた時期には、CoinbaseやKrakenなど暗号資産企業に対し、強硬な執行措置が取られていた。

これに対し、現在の共和党政権下では、暗号資産企業を対象とした複数の大型訴訟が取り下げられた。トランプ大統領は選挙戦で、米国を「世界のデジタル資産の首都」にすると公約しており、就任後には暗号資産寄りの法整備も進めた。

今後の焦点は2つある。1つは、9月に持ち越されたClarity法案の採決が実際に実現するかどうかだ。

もう1つは、SECが協議する新たな発行枠組みと、CFTCの規則制定が、立法の空白をどこまで埋められるかにある。議会での法整備は遅れているものの、米国の暗号資産規制は行政主導で先に具体化する流れが強まりつつある。

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