Trump Media & Technology Group(DJT)は、ビットコイン保有量でTeslaを上回った。一方、2026年4〜6月期(第2四半期)は、暗号資産の価格下落に伴う評価損が重荷となり、2億3800万ドルの最終赤字を計上した。
Cryptopolitanが11日付で報じたところによると、同四半期の損失額は前年同期比で10倍超に拡大した。赤字拡大の主因は、保有する暗号資産の時価評価による損失だった。
Bitcoin Treasuriesの集計では、Trump Mediaのビットコイン保有量は11日時点で約1万2062BTCとなり、Teslaの1万1509BTCを上回った。これにより、同社は上場企業のビットコイン保有ランキングで12位に入った。
もっとも、同社開示値と外部集計には差がある。Trump Mediaは10-Qで、7月31日時点の保有量を1万4139BTCと記載した。この数値には、第三者との取引で契約済みのビットコインも含まれている。
Bitcoin Treasuriesは、このうち2077BTCを集計対象から除外した。Trump Mediaが、当該分はカバード・オプション戦略の担保として提供され、相手先が対象ビットコインとビットコイン・プレミアムを再利用できる条件だと開示したためだ。
業績悪化の背景には、保有ビットコインの会計処理もある。同社は売却の有無にかかわらず、市場価格の変動を帳簿価額に反映する必要がある。
Trump Mediaは1〜3月期(第1四半期)にも、ビットコイン価格の下落を受けて4億600万ドルの損失を計上していた。ビットコインは2025年10月に12万6000ドルを上回った後、2026年に入って7万ドルを下回った。
一方、第2四半期の売上高は170万ドルと、前年同期比89%増となった。
四半期末時点の総資産は約20億ドル。このうち約19億ドルを現金、短期投資、デジタル資産などの金融資産が占めた。ビットコインおよびビットコイン関連資産は約12億ドルだった。加えて、2028年満期の転換社債10億ドルの残高もある。
収益源の多角化策として投入した「Truth API」にも注目が集まっている。暫定最高経営責任者(CEO)のケビン・マッガンは決算説明で、Truth Socialの主要投稿を機関投資家向けに先行提供するサービスだと説明した。月額利用料は6万〜10万ドルとしている。
8月初旬の提供開始以降、契約先は10社を超えた。大半は超短期売買業者とされる。
一方で、このサービスを巡っては法的・倫理的な論争も浮上している。ワシントン大学ロースクールの政府倫理専門家、キャスリーン・クラークは「大統領情報へのアクセスという特権を販売するのに等しい」と指摘した。
これに対しマッガンは、商用APIを通じてリアルタイムの公開データを有料提供する手法は、技術・金融情報業界で既に確立された慣行だと反論した。
事業戦略の見直しも進める。マッガンは、同社が過去1年間にわたりオンラインベッティングと暗号資産市場への参入可能性を検討してきたとした上で、今後はソーシャルメディア事業に再び注力すると明らかにした。これに伴い、Crypto.comと進めてきたTruth Social内の予測市場機能の導入計画は撤回した。
一方、核融合企業TAE Technologiesとの合併は予定通り進める。マッガンは、取引は年末までに完了する見通しだと述べた。