写真=聯合ニュース

政府が個人総合資産管理口座(ISA)の見直し案を再検討している。生産的金融ISAに盛り込む方針だった拠出枠の繰り越し禁止や、最長10年の満期制限について、廃止または緩和を視野に修正を検討していることが12日、分かった。長期の資産形成を支援する制度でありながら、利用条件を狭める内容への反発が強まったためだ。

金融投資業界によると、政府はこれに先立ち、既存ISAについて満期延長や拠出枠の繰り越しを現行通り維持する方向で検討を進めていた。今回の再検討は、新設予定の生産的金融ISAにも広がった格好だ。

当初の見直し案では、既存ISAの契約期間を当初3年に最大2年を加えた5年までに制限し、未使用の拠出枠の繰り越しも認めないとしていた。生産的金融ISAについても、年間拠出枠は繰り越し不可とし、契約期間は最長10年に設定する方針だった。

これに対し、市場では長期投資を後押しする制度趣旨に逆行するとの批判が続いた。イ・ジェミョン大統領は7日、見直し案の全面的な再検討を指示した。

生産的金融ISAの制度設計も見直し対象になっている。既存ISAの繰り越しや満期制限を元に戻す一方で、生産的金融ISAだけに同様の制約を残せば、制度として見劣りするとの懸念があるためだ。具体的な補完策はなお固まっていない。

生産的金融ISAは、国内資本市場に長期資金を呼び込む目的で新設する口座制度だ。投資対象は国内上場株式、国内株式型ファンド、国民成長ファンド、企業成長集団投資機構(BDC)などを想定する。一方、国内市場に上場する海外指数連動型の上場投資信託(ETF)は対象外とする方針で、一般ISAより税制優遇や総拠出限度額を拡大する設計としていた。

ただ、実際のISA運用では海外指数連動商品への選好が強く、制度公表前から実効性を疑問視する声が出ていた。金融投資協会によると、6月末時点の仲介型ISAでは、上場ファンド(海外指数ETFなどを含む)の比率は32.0%で、国内個別株式の37.4%に次ぐ水準だった。

国内上場の海外指数ETFの評価額は、前年末の12兆1784億ウォンから、今年6月末には23兆8007億ウォンへ拡大した。ほぼ2倍の増加となる。信託型と一任型を含むISA全体の海外指数ETF投資額も24兆8945億ウォンに達し、総資産の26.5%を占めた。

ISAでは、海外上場株式や海外上場ETFを直接購入することはできない。ただ、S&P500やナスダック100など海外指数に連動する国内上場ETFには投資できる。

既存ISAの運用条件見直しと、生産的金融ISAでの海外指数ETF投資制限が同時に打ち出されたことが、投資家の反発を一段と強めたとみられている。

主要国では、長期の資産形成を後押しする方向で税制優遇口座の利便性を高める動きが目立つ。

日本は2024年にNISAを全面改編し、制度を恒久化した。非課税保有期間も無期限とした。年間投資枠は、つみたて投資枠120万円と成長投資枠240万円を合わせて最大360万円。非課税保有限度額は1800万円で、保有商品を売却した場合は取得価額相当の非課税枠が翌年以降に復活する。

日本では制度拡充も続く。2027年からは18歳未満も積立投資型NISAを利用できるようにし、年間投資枠60万円、非課税保有限度額600万円を適用する予定だ。積立投資の対象には、一部の債券型投資信託や新たな指数連動商品を加える。

韓国金融研究院によると、日本のNISAの累計拠出額は2025年末に71兆円となり、政府が2027年の目標としていた56兆円をすでに上回った。口座数も2826万口座に増えた。同研究院は、2024年の恒久化に加え、年間投資枠と非課税枠の拡大が拠出額と口座数の増加につながったと分析している。

英国のISAは、2026〜2027課税年度時点で年間2万ポンドまで拠出できる。現金ISAのほか、株式やファンドに投資する株式型ISAなど複数の類型で構成される。

英国でも国内資本市場への資金誘導を意識した制度調整が進んでいるが、全体の優遇縮小を伴うものではない。2027年4月から65歳未満の現金ISA枠を1万2000ポンドに引き下げる一方、ISA全体の年間枠2万ポンドは維持する。

一般のISAでは、途中で資金を引き出しても従来の税制優遇は失われない。とりわけ柔軟型ISAでは、同一課税年度内に引き出した資金を再拠出しても、その年度の拠出枠を追加で消費しない仕組みになっている。

カナダの非課税貯蓄口座(TFSA)は、拠出枠の扱いがより柔軟だ。2026年の年間拠出枠は7000カナダドルで、未使用枠は翌年度以降に繰り越せる。引き出した金額も翌年の拠出枠として復活する。口座内で生じた投資収益や引き出しは原則非課税で、拠出枠を超えた入金には別途課税が適用される。

ハナ金融研究所の研究委員、イ・ジェワン氏は「長期の資産形成と老後準備を支えるには、税制優遇口座の活用度を高める制度改善と、投資家保護体制の高度化が必要だ」と指摘した。その上で、「加入拡大や長期投資の促進、老後資金の蓄積支援に向け、ISAの税制優遇拡大、年金口座の税額控除拡充、長期投資優遇税制の導入を検討する必要がある」と述べた。

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