写真=Reve AI

WaymoとTeslaの自動運転を巡る技術的な隔たりが、改めて鮮明になった。Waymoの共同CEO、ドミトリ・ドルゴフ氏は、完全自動運転の安全性を確保するにはカメラだけでは不十分だとの認識を示し、カメラ中心で自動運転を進めるTeslaのアプローチに事実上異を唱えた。センサー構成から安全性の検証手法まで、業界内の路線対立は再び注目を集めている。

ドルゴフ氏の発言は、完全自動運転の実現に必要な冗長性や認識精度をどう確保するかという、業界の中核的な論点を改めて浮かび上がらせた。Teslaはカメラ主体の設計思想を前面に打ち出してきたが、Waymoはその安全性になお課題があるとの立場を示した格好だ。

こうした中、Waymoを巡る事業面の動きも続いている。Uberとの協業関係については一時、決別観測が再燃したものの、Uber側はこれを否定し、協力関係は継続していると強調した。Waymoはダラスでロボタクシーサービスを全面開放しており、米国での展開拡大を急いでいる。

自動運転を取り巻く競争は、技術開発だけでなく制度設計やエコシステム整備にも広がっている。中国はレベル3・4の自動運転車を対象とする国家安全基準の整備を進めており、2027年の義務化を視野に商用化を後押しする構えだ。NVIDIAも自動運転向けAI「AlphaMayo 2 Super」を無償公開し、完成車メーカーを含む幅広い利用を促している。標準やプラットフォームを巡る主導権争いは、いっそう激しさを増している。

Teslaを中心とするEVエコシステムも、車両以外の領域へ広がっている。Teslaは2026年モデル以前のCybertruckについて、電力変換システム(PCS)の不具合を認め、対象部品の保証期間を8年または15万マイルに延長した。対象は2024年モデルと2025年モデルのFoundation Seriesおよび一般仕様車としている。

Teslaの技術を活用した周辺プロジェクトも出てきた。YouTubeチャンネル「Prop Department」の運営者は、Teslaの駆動系を使った小型電動ジェットボートを3年かけて製作した。小型で高出力、高速走行が可能な電動ジェットボートは事実上存在しないとして、自作に踏み切ったという。

充電インフラ分野では、米EV充電事業者のEVgoがTeslaのV4 Superchargerを自社で展開し始めた。最大500 kW出力、最大1000 Vに対応し、充電規格はJ3400(NACS)とCCS1の両方をサポートする。Tesla車に限らず、他社製EVも同じ設備を利用できる。

ソフトウェア面では、Teslaの最新FSDが同一の車載コンピュータでも突発状況への反応速度を大きく高めたことが分かった。最新のHW4が最速だった一方、旧型のHW3でもソフトウェア更新だけで反応時間が30%超改善したという。

一方、政策を巡る議論も続く。ドナルド・トランプ米大統領はラスベガスでの集会で、EVドライバーの航続距離不安を「病気」に例え、EV政策を改めて批判した。「EV義務化を終わらせた」と主張し、EV利用者を揶揄する発言をしたとされている。

市場競争の構図にも変化が出ている。中国EVは価格競争力にとどまらず、商品性や技術力の面でも存在感を高めている。米国市場を狙う迂回的な参入の可能性も取り沙汰されており、現地メディアでは、中国メーカーが米完成車メーカーと組んで中国車の色合いを薄めた形で進出を図る可能性も指摘されている。

新興勢力の動きもある。米EVスタートアップのApteraは、太陽光パネルを搭載した3輪EVの初回量産に向けた準備に入った。発売モデルの米環境保護庁(EPA)認証を確保したうえで、初回顧客向け車両の生産に必要な部品発注も終えたとしており、商用化が視野に入ってきた。

電動モビリティ全体では、電動自転車の高性能化も進む。近距離移動の手段にとどまらず、電動モーターサイクルに近い性能を打ち出す製品が増えている。最高時速98kmの高性能モデルや、1回の充電で最大200km走行するデュアルバッテリー車種も登場し、航続距離と出力の両面で競争が激しくなっている。

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