NCSoftのPangyo R&Dセンター。写真=NCSoft

NCSoftは8月11日、2026年4〜6月期の決算説明会で、既存IPの長期運営と地域拡大、新作のグローバル同時展開、モバイルカジュアル事業の強化を軸とする中長期の成長戦略を明らかにした。今年下期から来年にかけて約10タイトルを順次投入し、モバイルカジュアル分野ではJustPlayを社内外の開発スタジオをつなぐプラットフォームへ拡張する方針だ。

同社のホン・ウォンジュンCFOは、レガシーIP、新規IP、モバイルカジュアルの3本柱を軸にした新たな経営戦略が成果として表れ始めていると説明した。特定IPのヒットに依存しない、多角的な事業ポートフォリオの構築を進めているという。

2026年4〜6月期の連結売上高は7705億ウォン、営業利益は1739億ウォンだった。前年同期比では売上高が101%増、営業利益が1053%増。Lineage Classicの好調に加え、JustPlayの連結寄与が業績を押し上げた。

売上高の内訳は、Lineage Classicが1855億ウォン、Aion 2が719億ウォン。モバイルカジュアル事業の売上高は1697億ウォンで、全体の22%を占めた。

◆下期から新作を順次投入、全タイトルをグローバル同時展開へ

NCSoftは今年下期から来年にかけて、自社開発タイトルに加え、サードパーティーのパブリッシングタイトルを含む約10タイトルを順次投入する計画だ。大作4タイトルもこの中に含まれる。

パク・ビョンム共同代表は、自社開発とパブリッシング契約を結んだサードパーティータイトルを合わせると、投入本数は10本前後になると説明した。ほぼ毎月のペースで新作を投入する見通しで、今後の新作はすべてグローバル同時リリースを基本とする考えも示した。

こうした方針に合わせ、同社はグローバルパブリッシャー出身の人材を採用し、本社と海外拠点の連携体制を整備した。地域戦略では、東南アジアと中国に続き、来年から南米と中東・北アフリカにも展開を広げる。

既存IPの長寿命化も並行して進める。会社側によると、Lineage Classicはリリースから140日が経過した後も月間アクティブユーザー数(MAU)が堅調に推移している。

パク共同代表は、一般にMMORPGは初期流入の後に利用者数が大きく落ち込む傾向があるとした上で、Lineage Classicは140日経過後もMAUが非常に安定していると述べた。慎重な見方を示しつつも、LineageMに近いライフサイクルをたどる可能性があるとの認識を示した。

Aion 2も、7月のアップデートと商品構成の見直し後に利用指標が改善しているという。メンバーシップ価格の引き下げと外見アイテムの課金構造見直しを実施した後も、7〜8月のPC利用指標と売上高は6月を上回り、MAUも下げ止まって小幅に上昇した。

同社は、Aion 2についても第3、第4四半期に従来のような下落基調を示さず、長期ヒットにつながる可能性があるとみている。

中国市場では、既存のAion IPの協業パートナーと進出策を協議中だ。当初はAion 2のグローバル展開後に中国進出を検討する方針だったが、中国企業からパブリッシング提案が相次いだため、協議の時期を前倒しした。

AionのPC版パブリッシングやAion 2のモバイル版開発を含む協業の枠組みでは大筋で合意しており、条件が整えば早ければ8月中に契約を締結し、別途公表する可能性があるとしている。

◆JustPlayをゲームプラットフォームに拡張

2026年4〜6月期から業績への本格寄与が始まったモバイルカジュアル事業も、独立した成長の柱として育成する。JustPlayの同四半期売上高は1256億ウォンで前年同期比約2倍、モバイルカジュアル開発スタジオの売上高も441億ウォンと約20%伸びた。

当初はJustPlayと買収した開発会社との連携を早期に進める計画だったが、JustPlay単体の成長が想定を上回ったため、まずはプラットフォーム自体の成長に注力したという。

パク共同代表は、今年下期に自社スタジオをSDKで接続し、来年にはサードパーティースタジオまで広げて、本格的なプラットフォームへ発展させる方針を示した。下期からは確保済みスタジオのゲームをJustPlayでパブリッシングし、来年は外部開発会社の参加によって対象を拡大する。

モバイルカジュアル本部長のアネル・チェマン氏は、JustPlayでは質の高いユーザーの獲得に注力しており、こうしたユーザーはより高いライフタイムバリュー(LTV)を持つと説明した。人工知能(AI)をユーザー獲得(UA)、LTV改善、運営効率化に活用する方針も明らかにした。

今後はサードパーティーゲームの導入に加え、広告主の直接出稿の取り込みや映像など新規コンテンツの追加も進める。ユーザー獲得、広告、コンテンツを結ぶプラットフォームへと拡張する構想だ。

同氏によると、JustPlayのMAUは前年同期比で70%増加した。運営改善によってLTVも一段と伸びる見通しだという。

パク共同代表は、モバイルカジュアル事業の自律成長と、買収スタジオ間のシナジーが下期から本格化すると説明した。来年は準備中のモバイルカジュアル向けパブリッシングタイトルが売上に寄与し始める見通しで、追加のM&Aも検討していると述べた。

◆Guild Wars 3の開発を本格化、2027年は新作主導の成長を見込む

中長期では、グローバル新作の業績寄与が一段と拡大する見通しだ。NCSoftは2027年、既存タイトルの地域拡大やスピンオフで追加売上を確保しつつ、Aion 2のグローバル展開を起点に、後続のグローバル新作でより大きな売上成長を狙う。

パク共同代表は、2027年は既存タイトルの地域拡大とスピンオフが段階的に上積みされる一方、大きな売上の中心は新規IPになるとの見方を示した。大作4タイトルを含む10タイトル前後をグローバル展開する予定だとしている。

Guild Wars 3への開発投資も拡大する。昨年まではコア開発段階にあったが、今年から本格的な制作段階に移行し、来年にはアルファ版またはベータ版テストを実施する可能性にも言及した。

Guild Wars 3はArenaNetの自社プラットフォームに加え、Steamやコンソールを含むマルチプラットフォームで展開する。アジア地域でもローカライズを経て同時投入する計画だ。Guild Wars 2と異なりUnreal Engine 5を採用することから、NCSoft本社とArenaNetの技術協力も拡大しているという。

パク共同代表は、従来示していた今年の売上高上限である2兆5000億ウォンを大きく上回る可能性があるとの見通しを示した。一方で、第3四半期は季節要因に加え、マーケティング費用や開発者向け報酬の先行計上によって成長が鈍化する可能性があるとし、第4四半期には再び成長ペースが上向くとみている。

また、2028〜2029年の発売を目標とする未公表の大作3〜4タイトルも準備中だ。モバイルカジュアル事業とグローバル新作が計画通り成長すれば、2030年の売上高5兆ウォン目標の達成時期を前倒しする考えも示した。

パク共同代表は、今回の業績について、既存IP、新規IP、新規事業の基盤づくりが数値として表れた点に意義があると総括した。その上で、2030年の売上高5兆ウォン目標の早期達成に向けて取り組む考えを示した。

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