古いUSBメモリを処分したり再利用したりする際は、ファイルを削除しただけでは不十分だ。削除済みのデータが復元される可能性があるためで、再利用するなら完全フォーマット、今後使わないなら物理的に破壊するのが安全だ。
米ITメディアのEngadgetは10日(現地時間)、PCがUSBメモリを認識せず、保存データを直接削除できない場合でも、物理破壊によって情報漏えいリスクを抑えられると報じた。
家庭やオフィスには、転送速度が遅い、容量が小さいといった理由で使わなくなったUSBメモリが残りがちだ。こうした機器を整理する際に多いのが、ファイルだけ削除してそのまま捨ててしまうケースだ。
ただ、一般的なファイル削除は、保存領域を新たなデータを書き込める状態にするだけで、元のデータを完全に消去するわけではない。第三者の手に渡れば、復元ソフトで削除済みファイルを取り戻される可能性がある。
とくに、税関連の書類や身分証の写しなど、個人情報を含むデータを保存していたUSBメモリでは、情報漏えいのリスクが一段と高まる。
再利用を前提とする場合は、「完全フォーマット」がより安全な方法とされる。完全フォーマットはクイックフォーマットより時間を要するものの、不良セクターを確認しながら既存データを上書きするため、復元を難しくできる。
継続して使うUSBメモリであれば、この手順が基本的なセキュリティ対策になるという。
一方、今後使う予定がないUSBメモリは、物理的に破壊するのが最も確実だ。とくにPCが機器を認識せず、データ削除やフォーマットを実行できない場合は、物理破壊が現実的な選択肢となる。
廃棄時の基準についても言及されている。コーネル大学のITセキュリティガイドでは、正常に動作して再利用可能なドライブはデータを3回上書きし、廃棄する機器は物理的に破壊するよう推奨している。
つまり、USBメモリが正常に動作するか、今後も使う予定があるかによって、処理方法を分ける必要があるということだ。
古い機器や容量の小さい機器であっても、セキュリティリスクまでなくなるわけではない。実用性が下がっていても、内部に残った文書や個人情報が復元される可能性はある。
USBメモリを整理する際は、再利用の有無に応じて完全フォーマットや物理破壊まで含めて判断することが重要だ。重要なのは機器の新旧ではなく、保存データをどう処理するかであり、適切な手順が情報漏えいの防止につながる。