Cardano Foundationは、最高技術責任者(CTO)のジョルジョ・ジネティ氏が8月31日付で退任すると明らかにした。後任は未定。財団は現行のロードマップを維持し、企業導入の拡大を引き続き進めるとしている。
ブロックチェーンメディアのCryptopolitanによると、ジネティ氏は10日、自身のX(旧Twitter)で8月末をもって退任すると公表した。約2年半の在任を振り返り、「共に築いてきたものを誇りに思う」としたうえで、今後はいったん休養を取り、9月から新たな挑戦に踏み出す考えを示した。
ジネティ氏はCardano Foundationで、プロジェクトやプロダクト領域の拡大を主導してきた。なかでも企業エコシステムの拡大に注力していたという。財団も別の投稿で退任を正式に認めたが、後任人事については明らかにしていない。
財団は、ジネティ氏の退任後も既存のロードマップに変更はないとしている。取締役会と経営陣が、技術部門と事業開発部門の上級リーダーと連携し、企業導入の拡大に引き続き取り組む方針だ。
今回の人事は、Cardanoエコシステム内で続く組織面の変化とも重なる。スイスの非営利組織であるCardano Foundationがネットワークの発展を担い、Input Output Globalが開発、Emurgoが商業部門をそれぞれ支援する構図だ。Input Output Globalは、Cardano創業者のチャールズ・ホスキンソン氏が率いている。
7月にはEmurgoが、Cardanoのガバナンスグループの構成員としての役割から退くと発表した。Emurgoのウォレット「SecondFi」の不正利用により、240万ドル相当のADAが流出した後の決定だった。主要支援組織の一角がガバナンス上の役割を離れたのに続き、今回は財団CTOの退任が決まったことで、運営の継続性に改めて注目が集まりそうだ。
もっとも、市場の反応は今のところ限定的だ。DeFiLlamaのデータによると、CardanoはTVLベースで29位のチェーン。DeFiのTVLは69プロトコル合計で6962万ドルだった。ADA価格は0.1920ドルを上回り、時価総額は71億6000万ドルとなっている。
今後の焦点は、Cardano Foundationが後任CTOをいつ決めるかにある。あわせて、現行の取締役会と技術リーダー体制のもとで、企業導入を軸とする戦略を維持できるかも問われる。後任不在の期間における役割分担の整理次第では、エコシステム内の組織間連携のあり方にも関心が集まりそうだ。