写真=MARA Holdings(Shutterstock)

MARA Holdingsは2026年上期に、ビットコイン2万3093BTCを売却した。売却額は16億3000万ドル(約2445億円)に上り、保有残高は2025年末比で約34%減の3万5577BTCとなった。調達した資金は運転資金や成長投資、流動性確保に充てる。あわせて、採掘中心の事業構造を見直し、AIおよびHPC向けデータセンターへの転用を進めている。

ブロックチェーンメディアCryptopolitanが10日(現地時間)に報じた。MARAが開示した10-Qによると、6月30日までの上期に売却したビットコインの平均単価は1BTC当たり約7万631ドルだった。

今回の売却量は、2025年末時点の保有残高5万3822BTCの約34%に相当する。同社は当時、企業によるビットコイン保有量で2位だったが、上期末時点では3万5577BTCまで減少した。足元の保有順位は、Strategy、Twenty One Capital、Metaplanetに次ぐ水準となっている。

同社は売却資金の使途について、運転資金、成長投資、流動性管理に充てたと説明した。上期は2四半期連続で業績が低調で、資金確保と財務体質の見直しを並行して進めた格好だ。

1~3月期の売上高は1億7460万ドル(約262億円)で、前年同期比18%減だった。ビットコイン相場の下落局面では、同四半期だけで1万5133BTCを約11億ドル(約1650億円)で売却し、2030年債と2031年債の転換社債の返済に充てた。これにより未償還債務は、2025年末の32億9000万ドルから約22億9000万ドルに減少した。

4~6月期も厳しい状況が続いた。売上高は1億7490万ドル(約262億円)と、2025年4~6月期の2億3850万ドルから27%減少し、市場予想の約2億900万ドルも下回った。四半期損失を受け、同社は流動性の改善と負債圧縮を目的にビットコインの追加売却を進め、売却額は15億ドル(約2250億円)に達した。

こうしたビットコイン売却は、事業転換の流れとも連動している。MARA Holdingsは従来の採掘中心モデルからの脱却を模索しており、1~3月期の決算では、採掘用ASIC(特定用途向け集積回路)を追加購入しない方針を示した。採掘設備の拡張よりも、他のインフラ投資を優先する姿勢を明確にした形だ。

同社はまた、Starwood Capital Groupと連携し、採掘用地をAIおよびHPC向けデータセンターに転用する取り組みを進めている。計画では当初、約1GWの電力容量を確保し、将来的には2.5GW超への拡大を見込む。

リストラにも踏み切った。1~3月期のビットコイン売却後、4月上旬には2日間にわたり複数部門で人員削減を実施した。業績悪化、ビットコイン売却、債務圧縮、AIインフラへの転換が一体で進んでいる。

今後の焦点は、残るビットコイン保有残高をどこまで維持するか、そして採掘資産のAIデータセンター転用が収益構造の改善につながるかの2点だ。上期の大規模売却は、MARAがビットコイン保有の積み増しよりも、流動性確保と事業再編を優先していることを示している。

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