科学技術情報通信部は8月11日、ソウルのエルタワーで「自律実験室 産・学・研協議体」の発足式を開いた。装置やロボット、AIを連携させた自動実験の研究基盤整備を進め、関連データの蓄積や標準化、実証・普及につなげる狙いだ。
自律実験室(Self-Driving Lab、SDL)は、実験装置、ロボット、AIを組み合わせ、実験を自動で繰り返し実行する研究プラットフォームを指す。同部によると、24時間連続での実験や多数の条件探索が可能になり、研究期間の短縮や再現性の向上が見込めるという。
政府は自律実験室を、AIの活用によって研究生産性を高める国家プロジェクト「K-ムーンショット」の中核基盤と位置付けている。AIが仮説を立て、自律実験室で検証し、その結果を再びAIが学習する「仮説―実験―分析―再仮説」のクローズドループ型研究体制の構築を目指す。
協議体では、自律実験室に関する技術開発のほか、インフラの共同活用、データ蓄積、標準化とインターフェース整備、実証・普及などを議論する。産学研の連携基盤として運営する方針だ。
委員長はソウル大学のチョン・ユソン教授が務める。国家科学人工知能研究センター(NAIS)と韓国基礎科学支援研究院(KBSI)が共同幹事を担い、供給企業としてPark Systems、HB Solutionなど、需要企業としてSamsung総合技術院、SK hynixなど50社と、30余の大学・研究機関が参加する。
運営面では、「技術・プラットフォーム・標準」「研究・運営」「実証・普及」の3つの分科会を設ける。四半期ごとに全体会議と分科会別の実務会議を開き、毎年開催する産学研フォーラムを通じて、成果や政策、技術動向を共有する計画だ。
ク・ヒョクチェ第1次官は「自律実験室は、K-ムーンショットのような国家的ミッションを支える中核インフラだ」とした上で、「政府、政府出資研究機関、大学、産業界が一体となり、国内の自律実験室を取り巻くエコシステムを構築できるよう、政策・制度の両面から後押しする」と述べた。