ボーイングは10日(現地時間)、電動垂直離着陸機(eVTOL)関連の子会社3社をArcher Aviationに譲渡し、あわせてArcher Aviationの株式も取得すると発表した。
The Vergeによると、譲渡対象は、自律型電動航空機を開発してきたWisk Aero、都市型エアタクシー向けの航空交通管理システムを手掛けるSkyGrid、米海軍が運用する高高度ドローンの製造企業Insituの3社。
両社は本取引を通じて技術面でも連携する。ボーイングはWisk Aeroの自律飛行システムへのアクセスを維持し、商用・防衛分野のプロジェクトに活用する。
ボーイングは今回の取引について、主力の商用航空機事業への集中を進めるためとしている。同社は現在、6200機以上の受注残を抱えており、受注残高は7150億ドルに上る。
同社は、2024年に737 MAXで飛行中に機体の一部が脱落する事故が起きるなど、安全上の問題が相次いだことを受け、規制当局の監視も受けている。
Archer Aviationは年末までに、ニューヨーク、テキサス、フロリダなどで試験的なエアタクシーサービスを始める計画だ。最近では、防衛技術企業Andurilと共同開発した新型eVTOL機も公開した。Andurilはパルマー・ラッキー氏が率いる企業として知られる。
ボーイング民間航空機部門の製品開発担当副社長、ブライアン・ユトコ氏は、今回の取引によりWisk Aero、SkyGrid、Insituが能力開発と市場投入を加速できるとの見方を示した。
Archer AviationのCEO、アダム・ゴールドスタイン氏は、今回の取引は事業の多角化と売上基盤の拡大に向けた大きな前進だと評価した。
Wisk Aeroは2019年、ボーイングとラリー・ページ氏が資金を投じた飛行タクシーのスタートアップKitty Hawkとの合弁会社として発足した。
その後、第6世代のeVTOL機を設計・製造し、1700回超の飛行試験を実施してきた。