ビットコイン 写真=Shutterstock

ビットコインのインプライド・ボラティリティが2026年の最低水準まで低下した。一方で米国債利回りは年初来高値圏にあり、暗号資産市場と債券市場の間で温度差が広がっている。ビットコイン相場が狭いレンジでもみ合いを続けるなか、市場では次の値動き拡大に注目が集まっている。

ブロックチェーンメディアのU.Todayが9日、こうした市場動向を報じた。Bitwiseのアルファ戦略責任者ジェフ・パーク氏はX(旧Twitter)への投稿で、「ビットコインのインプライド・ボラティリティは年初来最低水準にある一方、米国債利回りは年初来高値を付けている」と指摘した。

パーク氏は、債券市場が高金利を通じて警戒感をにじませる一方、ビットコインのオプション市場では将来の価格変動が相対的に小さく見積もられているとの見方を示した。こうした乖離は、相場の大きな変動の前触れになり得るとの受け止めも出ている。

ビットコインはここ数週間、方向感を欠く展開が続いている。6月末に5万8000〜6万ドルまで下落した後は持ち直し、7月21日ごろには6万7000ドル近辺まで戻した。ただ、その後の戻りは鈍く、おおむね6万3000〜6万6000ドルのレンジで推移した。上値を試す場面でも、複数回にわたり売りに押し戻された。

市場では、こうしたレンジ相場が長引くほど、その後の値幅が大きくなりやすいとの見方がある。インプライド・ボラティリティは、オプション価格に織り込まれた将来の変動率の予想を示す指標だ。相場変動が小さいと見込まれればオプション価格は下がり、逆に大きな変動が意識されれば価格は上がる。

足元のようにインプライド・ボラティリティが抑えられている局面は、市場が次の大きな値動きを十分に織り込んでいない可能性を示す。相場の静けさが長引くほど、反動が大きくなるとの警戒感につながりやすい。

市場参加者の見方は割れている。パーク氏の投稿に対し、ある投資家は「ビットコインの低ボラティリティ局面は上昇で終わることが多く、債券の高ボラティリティ局面は下落で終わることが多い」と反応し、足元の組み合わせを強気シグナルと受け止めた。

一方で、楽観論を戒める声もある。別の投資家は、マクロ金融では相場が市場参加者の想定を外れる「第三の道」を取ることがあると指摘した。ビットコインが当面レンジ圏にとどまる、あるいは市場予想とは異なる値動きを見せる可能性も否定できないという見方だ。

今後の焦点は、ビットコインが現在のレンジをどの材料で上放れるか、あるいは下放れるかに移っている。インプライド・ボラティリティが低水準にとどまり続ける局面は一般に長続きしにくく、市場では次の変動拡大を意識する動きが強まりそうだ。

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