アルトコイン 写真=Shutterstock

資産運用会社のFranklin Templetonは、エージェント型AIの普及が進む局面では、株式投資だけでは関連する成長機会を十分に取り込めない可能性があり、暗号資産やアルトコインの保有も選択肢になり得るとの見方を示した。

ブロックチェーンメディアのThe Defiantが22日(現地時間)に報じたところによると、Franklin Templetonでデジタル資産・イノベーション責任者を務めるサンディ・コール氏は、自律型AIエージェントによるオンチェーン取引が増えれば、関連ネットワークが発行するトークンが投資ポートフォリオの中核資産になり得ると述べた。

コール氏は、従来のAI投資の発想が、そのままエージェント型AIにも当てはまるとは限らないと指摘する。これまで投資家は、AIの成長を見込んで関連企業の株式や周辺産業に資金を振り向けてきたが、エージェント型AIでは別の投資アプローチが必要になる可能性があるという。

その背景として挙げたのが決済インフラの違いだ。コール氏は、既存のカード決済網や銀行決済網は、機械間(M2M)の少額決済には適していないと説明した。一般的なカード決済では平均2〜3%の手数料に加え、約0.30ドルの固定費がかかる一方、AIエージェントによる決済は、演算時間1秒やデータ照会1件ごとに平均0.001ドル程度で行われるとしている。

さらに、分散型ネットワークやその上で展開される事業の価値を捉えるには、各ネットワークが発行する暗号資産やアルトコインを保有する必要があるとの考えも示した。こうした資産は、エージェント型AIの成長機会を取り込みたい投資家にとって、ポートフォリオの中核資産となる可能性が高いとみている。

市場規模と導入ペースに関する外部予測にも言及した。コール氏は、エージェント型コマース市場が2030年までに3兆〜5兆ドルに達する可能性があるとの推計を引用。2028年には全組織の38%が、人と協働するチームメンバーとしてAIエージェントを導入するようになるとの見通しも示した。

具体例としては、Coinbaseの決済標準「x402」や、Stripe、Visaによる機械間決済プロトコルを挙げた。x402がLinux Foundationに移管されたことについては、人を介さずソフトウェア同士が直接支払いを行う仕組みの整備が本格化していることを示す動きだと位置付けた。

Franklin Templetonの見方は、エージェント型AIの価値を取り込む手段が、必ずしもビッグテック株に限られない可能性を示唆するものだ。今後は、AIエージェントによる決済が実際にどこまでオンチェーンに移行するのか、また、どのネットワークトークンが手数料支払いに使われる資産として定着するのかが焦点となりそうだ。

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