韓国電子通信研究院(ETRI)は7月15日、機械学習を活用したスペクトラム可用性の評価・予測手法が、国際電気通信連合(ITU)の無線通信部門(ITU-R)の新報告書として承認されたと発表した。6Gや低軌道衛星通信など次世代無線サービスの拡大を背景に、限られた周波数資源を効率的に活用するための基盤技術として注目される。
承認されたのは、6月3日から11日までスイス・ジュネーブで開かれたITU-Rのスペクトラム管理研究委員会(SG1)会合における新報告書「スペクトラム可用性評価および予測方法論」。
スペクトラム可用性は、特定の地域や時間帯において、無線通信に利用できる周波数資源の度合いを示す概念だ。AIサービスや6G移動通信、低軌道衛星通信の拡大に伴い、周波数の利用可能性を的確に評価・予測する技術の重要性が高まっている。
ETRIはこれまで、実際の移動通信における周波数利用データを活用し、スペクトラム可用性を評価・予測する技術を研究してきた。LTEネットワークの周波数利用の需給を評価する技術や、機械学習ベースのLTE周波数使用率予測技術などを開発し、国際学術誌で公表してきた。
今回承認された報告書には、こうした研究成果を基に整備したスペクトラム可用性の評価・予測方法論が中核的な内容として盛り込まれた。機械学習を用いて、特定の地域や時間帯における周波数の利用可能度を評価・予測する手法を整理したもので、ITU-Rの最終編集手続きを経て公式報告書として刊行される予定だ。
研究は、韓国科学技術情報通信部の「周波数確保・供給基盤技術開発事業」の支援を受けて実施した。ETRIは今後、AIを活用した移動通信トラフィックパターンの予測や、デジタル仮想セルに基づく周波数効率の予測、移動通信の世代別ネットワーク容量分析などの技術開発と国際標準化活動を続ける方針としている。
パク・スングン氏(ETRI電波研究本部長)は「今回のITU-R報告書の承認は、ETRIが進めてきたデータベースベースのスペクトラム管理技術が国際的に認められた成果だ」とコメントした。その上で、「AI活用型の無線通信に必要な周波数を適時適量で供給できるよう、知能型スペクトラム管理技術の高度化を進める」と述べた。