Siri音声の設定項目が拡張され、話す速度と表現力を細かく調整できるようになった。写真=9to5Mac

Appleは開発者向け「iOS 27 beta 3」を配信し、新Siriの音声カスタマイズ機能を有効化した。これまで設定画面に表示されながら利用できなかった「話す速度」と「表現力」の調整が実際に使えるようになったほか、Apple IntelligenceやSiriに関するユーザーインターフェースも見直した。

米ITメディアの9to5Macによると、今回の更新は、今月予定されるパブリックベータ公開を前にした安定化作業の色合いが強いという。

今回の主な変更点は、新Siriの音声設定が正式に機能し始めたことだ。iOS 27 beta 1とbeta 2では、Siri音声メニューに話す速度と表現力のスライダーが表示されていたものの、実際には無効化されていた。

beta 3ではこの機能が有効になり、用意された2種類のSiri音声それぞれについて、話す速度と表現力を5段階で調整できるようになった。

操作方法も分かりやすくなった。ユーザーがスライダーを動かすと、Siriが音声サンプルをその場で再生し、設定した速度や感情表現の変化をリアルタイムで確認できる。設定内容は右上の「確認」ボタンで保存する仕様だ。

AppleはWWDC26の基調講演で新Siriを披露し、従来より細かな音声のパーソナライズに対応すると説明していた。Siriエンジニアリングを統括するマイク・ロックウェル副社長も、話す速度と表現力の調整を実演し、新Siriの主要な変更点の1つとして紹介していた。

今回の更新により、ユーザーは単に声の種類を選ぶだけでなく、同じ音声の中で話すリズムや感情表現まで調整できるようになった。設定内容はSiriだけでなく、AppleマップやSafariなどのシステム音声にも反映され、一貫した音声体験につながる。

beta 3にはApple Intelligence関連の変更も含まれる。一部端末では、beta 2からbeta 3への更新時にApple Intelligence関連アセットを再ダウンロードする仕様に変わり、この過程で新Siriのアクセス権が一時的に初期化される場合がある。

カメラアプリには、更新後のSiriが必要であることを示す案内文が追加された。設定アプリ内のテキストインデックス項目も「検索およびSiri最適化」(Optimizing Search and Siri)に変更され、検索とSiri最適化の進行状況をより分かりやすく表示するよう改められた。

このほか、リマインダーのアプリアイコンデザインが変更された。macOS 27「Golden Gate」には、新たなゴールデンゲートブリッジの壁紙も追加された。

もっとも、Apple Intelligenceと新Siriの機能は全ての端末で利用できるわけではない。iOS 27自体はiPhone 11以降とiPhone SE(第2世代)以降をサポートする一方、SiriのAI機能を含むApple Intelligenceは、最新ハードウェアに対応が限られる。

Appleは開発者向けベータを通じて、パブリックベータ公開前に機能の完成度を高める作業を進めている。パブリックベータは今月中に配信される予定で、正式版は次期iPhoneとあわせて9月に公開される見通しだ。

今回のbeta 3は、新Siriの音声カスタマイズ機能を実際に利用可能にした点で、iOS 27におけるAI機能の本格展開をうかがわせる更新といえそうだ。

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